2003 Fiscal Year Annual Research Report
自然景観保全のための景観計画ナレッジ・マネジメント・システムの開発
Project/Area Number |
15360323
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
位寄 和久 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00244103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 里見 熊本大学, 大学教育機能開発総合研究センター, 助教授 (60284741)
両角 光男 熊本大学, 工学部, 教授 (50040449)
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Keywords | 景観 / 合意形成 / ナレッジ・マネジメント / XML / 情報共有 / シート・システム |
Research Abstract |
平成15年度は、主に次の3つの項目について研究を進めた。 1)従来の景観計画業務のレビューを実施した。 実際の大規模施設の景観計画業務を対象として、意思決定が行われる場面を分析した。その結果、計画プロセス中での合意形成における問題点を明らかにした。また、景観検討に利用されたデータやメディア、現地調査方法についてこれまでの方法を把握し、問題点を抽出した。 2)景観計画におけるナレッジを体系化した。 上記1)により明らかになった従来の景観計画業務の問題点を考慮して、合意形成のための4つのステージで構成されるワークフローを考案した。このワークフローに従って、個々の景観検討作業をナレッジとして整理し、さらにナレッジの記述方法や記録技術を検討した。 3)景観ナレッジ・シートを作成した。 上記1)及び2)で明らかにした景観検討のためのナレッジを編集可能な定型書式のシートにまとめるナレッジシートを提案した。このシートにより、計画プロセスをステージ毎に分割し、検討作業を単位化して、作業に用いられる手法やデータ、利用可能なツールやアプリケーションを体系的に整理することができた。 ケーススタディとして、山間部に立地する風力発電の景観検討業務及び、市民参加のまちづくりワークショップにおいて、ナレッジシートを作成した。次に、このナレッジシートをネットワーク上で共有するためにXML言語による記述方法を検討した。さらに、景観ナレッジ・マネジメント・システムシステムの構築に向けて、開発環境を整備した。
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[Publications] 池田匡男, 位寄和久, 本間里見: "風力発電を事例とした眺望点抽出手法に関する研究"日本建築学会研究報告 九州支部. 43号・3. 345-348 (2004)
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[Publications] 伊勢良一, 位寄和久, 本間里見: "市民参加による行政計画策定へのシートシステムの適用"日本建築学会研究報告 九州支部. 43号・3. 325-328 (2004)
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[Publications] 若山祐紀憲, 位寄和久, 本間里見, 他: "風力発電施設を事例としたフォトモンタージュCGにおける位置精度の検証"日本建築学会大会学術講演梗概集. F・1. 961-962 (2003)
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[Publications] 相川淳一, 位寄和久, 本間里見, 他: "風力発電施設における景観予測フォトモンタージュの印象評価"日本建築学会大会学術講演梗概集. F・1. 963-964 (2003)
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[Publications] 位寄和久, 他: "計画・設計のための建築情報用語事典"鹿島出版会. 211 (2003)