2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造をもつ層状強誘電体薄膜を用いた超高密度メモリの作製
Project/Area Number |
15360342
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
舟窪 浩 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (90219080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 惟恭 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60016558)
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Keywords | 超高密度メモリ / ナノトラック / 層状強誘電体 / ドメイン / エピタキシャル成長 / プローブ |
Research Abstract |
[目的] 層状構造強誘電体は、強誘電体層と絶縁体層が積層した"自然超格子構造"による"ナノ構造"を持っている。この層を分極軸が存在する垂直方向に立てることができれば、厚さ0.4nmの絶縁体に分離された、0.5-2.0nm幅の強誘電体細線(トラック)ができることになる。申請者は薄膜の配向制御について検討した結果、この構造の作製に世界で初めて成功した。細線の一つ一つに情報を書き込むことができると、細線方向を従来の走査型プローブ顕微鏡等による書き込みで行っても、100nm毎の書き込みは十分可能であるので、10Tbit/inch^2以上の超高密度記録が可能となることが示唆された。 現在高密度記録の主流である磁気記録方式は理論的限界に近づいてきている。これに対し、強誘電特性を用いたメモリ媒体は、原理的に垂直記録であることや分極壁が1単位格子程度と非常に薄いこと等の磁気記録と比較した本質的なメリットから、超高密度媒体の主役となることが期待されている。しかしこれまでは、書き込み領域を小さく限定するための有効な方法がなかったため、高密度化はほとんど実現されていなかった。 本研究は強誘電体を用いた高密度記録媒体を実現することを目指して、以下の2点について成果を得た。 1)得られた薄膜の評価およびドメインの書き込みと読み出し評価 得られた薄膜は表面の凹凸が大きく、これは、a/b軸方向の結晶成長速度がc方向より10倍以上大きい結晶異方性に依存していることを明らかにした。また、現状ではプローブを使っての読み書きは可能なものの、書き込みの集積度を上げるためには、平坦な薄膜を得ることが不可欠との結論に至った。 2)配向制御によるドメイン構造の制御 成長させる基板の結晶構造を制御することによって、c軸を面内に配向させた上で(100)/(001),(110),(230)/(320)等の配向が作り分けられることを明らかにした。これによって、ドメインを制御した薄膜作製が可能になった。
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Research Products
(10 results)