2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーAEシスシステムを用いた微細試料の信頼性評価
Project/Area Number |
15360364
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎 学 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (70201960)
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Keywords | アコースティック・エミッション / レーザー干渉計 / 微視破壊 / 微細試料 / 非破壊評価 |
Research Abstract |
レーザーを用いた材料表面の変位の測定は、その原理が古くから知られており、それを応用した製品も数多く開発されている。また近年非接触の非破壊評価手法として注目されており、この手法は微小領域でのin-situかつ動的な唯一の非破壊評価手法であると考えられる。しかし、AEにおいてはMHzオーダーの周波数帯域のより微小な信号を対象にしており、このような信号を高感度・高精度で計測することは必ずしも容易ではなかった。本研究においては、まず微細デバイス用レーザーAE装置の開発を行った。その後、微細デバイスの種々の特性試験において発生するAE信号の計測を行った。また、この手法をS/N比が多い微細デバイス環境へ適用するためには、そのための装置改良が不可欠である。十分な信号が得られるように装置の開発・改良を進め、試験の際のAE信号をできるだけ感度良く検出することを目的とし、焦点領域をできるだけ小さくし、種々の試験片に適用可能なシステムを目指した。本年度は、走査型電子顕微鏡(SEM)内で微細材料試験を行える装置の開発を行った。ステップモーターで駆動することにより、任意の速度で100kg程度までの材料試験が可能となった。また、SEMのチャンバー内にレーザー光を導入するシステムを作製することにより、試験片表面の振動の測定が可能となり、微細材料試験中におけるAE測定を行った。試験片の厚さが50〜100μmの純AlおよびNiの引張試験のAE挙動を比較した。薄い場合には、塑性拘束のため脆性的に破壊し、AEの発生数も少なかった。一方、厚い場合には、塑性変形に伴うAEが多数発生し、試験片形状の影響をレーザーAE法により評価可能となった。
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Research Products
(4 results)