2003 Fiscal Year Annual Research Report
有機高分子マトリックスを利用した酸化物微粒子の調製
Project/Area Number |
15360368
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
阪田 祐作 岡山大学, 工学部, 教授 (70032951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SELHAN Karagoz ベンチャー, ビジネス・ラバラトリー, 非常勤研究員
THALLADA Bharkar 岡山大学, 工学部, 助手 (40359881)
武藤 明徳 岡山大学, 工学部, 助教授 (00174243)
村上 一幸 JFEケミカル(株), 炭素材部, 課長
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Keywords | 木質バイオマス / 酸化物 / 微粒子 / 水熱処理 |
Research Abstract |
木質バイオマスからのCe/Zr系酸化物微粒子の調製を行なった。 1.調製法 先ず、第1段階として、木質バイオマス(おがくず)をCeイオン、Zrイオンを含む水溶液に含浸し、乾燥後に加熱炭化してCeおよびZrO_2が高分散した炭化物を得た。次に2% O_2-N_2ガス中で注意深く炭素質をガス化して、微粒子のCeO_2,ZrO_2およびCeO_2/ZrO_2二元系粒子を得る新規乾式微粒子調製法を開発した。詳細は次の通り。 調製にはZrCl_4とCe(No_3)_3・6H_2Oの水溶液を用いた。総金属イオン濃度が0.03Mとなるように溶液を2L調製し、約130gのおがくずを溶液中に投入した。適宜撹拌を行い24hおがくずに金属を含浸させた。含浸後・減圧濾過にておがくずと溶液を分離し、おがくずを用いて24h大気中で乾燥させた。このおがくずを、るつぼ回転型熱分解装置を用いて、N_2気流中(300cc/min)5℃/minで700℃まで昇温、2h保持して炭化を行った。炭化物をさらに横型電気炉を用いて、O_2 2%-N_2混合気流中(300cc/min)5℃/minで700℃まで昇温、4h保持して焼成を行い、金属酸化物を得た。 2.結果 炭化物および酸化物について比表面積、SEM分析、HRTEM分析など特性評価を行った。HRTEMより得られた結晶粒径及び格子パラメータaは、CeO_2で10nm及びa=0.541nm(cubic)、ZrO_2で5-10nm及びa=0.531nm(cubic)、CeO_2-ZrO_2〔含浸溶液濃度Ce : Zr=1:1)は5-10nm及び純粋なCeO_2及びZrO_2から判断してa=0.536nm(cubic)であった。またCeO_2-ZrO_2〔Ce : Zr=1:1〕はXRD及びEDS分析の結果からCe_<0.5>Zr_<0.5>O_2相の形成に良い一致が見られた。 触媒能試験として、CH_4の部分酸化反応による合成ガス製造を選び、プロセス低温化を目標に400〜600℃で実験を行なっている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] A.Muto, T.Bhaskar, Y.Kaneshiro, M.A.Uddin, Y.Sakata, Y.Kusano, K.Murakami: "Utilization of waste biomass and replacement of stoichiometric reagents for the synthesis of nanocrystalline CeO_2,ZrO_2 and CeO_2-ZrO_2"Green Chemistry (The Royal Society of Chemistry). 5. 480-483 (2003)