2005 Fiscal Year Annual Research Report
強ひずみ加工でナノ組織制御した高強度金属材料の開発
Project/Area Number |
15360370
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
堀田 善治 九州大学, 工学研究院, 教授 (20173643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 賢治 九州大学, 工学研究院, 助教授 (30336002)
久恒 善美 九州大学, 工学研究院, 助手 (60380581)
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Keywords | 強ひずみ加工 / 捻り変形 / アルミニウム合金 / マグネシウム合金 / 炭素鋼 / 超微細粒 / 引張試験 / 超塑性 |
Research Abstract |
本年度は、高圧力ねじり変形(HPT : High Pressure Torsion)による強ひずみ加工が高温でできるように装置を改良し、脆性材料であるMg合金系に適用した。また、炭素鋼、高強度Al合金、析出強化Cu合金にも適用し、以下の結果が得られた。 <Mg合金> 150℃で加工することにより、結晶粒径は加工前の22μmから0.22μmに微細化できた。室温加工では0.11μmに微細化できたものの、200℃でひずみ速度3.3×10^<-3>s^<-1>で変形したところ、150℃で加工した場合620%の超塑性伸びが得られたが、室温加工の場合は260%の伸びしか得られなかった。なお、室温、100℃、150℃のいずれの温度でHPT加工しても硬度値に違いは見られなかった。 <Al合金> ECAP法で強ひずみ加工した試料にHPT加工を施しECAP加工しない場合と比較した。結晶粒径は、ECAP加工あるなしにかかわらず、0.15μmまで微細化されたが、事前にECAP加工した場合、300℃、3.3×10^<-3>s^<-1>のひずみ速度で変形した場合1040%の超塑性伸びが得られた。 <炭素鋼> HPT加工により結晶粒がサブミクロンレベルまで微細化され、外周部では他のAlやMg合金とは異なりビッカース硬度が顕著に増加して600Hvに達した。室温引張試験によれば、引張強さが1.2GPaに達する高強度値が得られた。 <Cu合金> Cu-6.5mass%Cu合金をHPT法で強加工したところ、Cu粒子の再固溶が確認され、優れた磁気抵抗を示すことが分かった。
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Research Products
(7 results)