2004 Fiscal Year Annual Research Report
ポーラスアルミナと常温有機物溶融塩からの電析による高密度磁気記録媒体の作成
Project/Area Number |
15360382
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
水流 徹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20092562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西方 篤 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90180588)
小野 幸子 工学院大学, 工学部, 教授 (90052886)
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Keywords | ポーラスアルミナ / イオン融体 / 磁気記録媒体 / バリア層 / n-ブチルピリジニウムクロリド / 電気めっき |
Research Abstract |
1.有機物溶融塩から磁性体の電析条件: n-ブチルピリジニウム塩化物(BPC)-CoCl_2およびBPC-AlCl_3-CoCl_2の常温溶融塩(イオン融体)からのCo電析について,Pt,Cuなどの酸化物層のない金属への電析条件を確立した。一方,バリア層を形成した場合Alでは,バリア層厚さが高い過電圧と不均一な電析の要因となっており,その除去が最も重要であることを確認した。 2.ポーラスアルミナ皮膜の生成と評価: 前年度の結果から,導電性のSi基板にTi(50nm),Au(150nm),Al(2μm)をスパッタ蒸着した基板を作成し,2回の定電位アノード酸化とポアワイドニングによってバリア層を溶解してAu層に達するボアを形成するプロセス条件を明らかにした。 3.ポアへのCo電析条件の設定: BPC-CoCl_2からの電析では,浴温が80℃で常温であり操作が難しいことから,常温で液体であるBPC-AlCl_3-CoCl_2浴を使用すること,BPC以外の電解浴としてイミダソリウム塩浴での電析を試みた。両浴ともに純度の高いCoの電析が起こることが確認された。しかしながら,全てのポア内に均一にCo電析が起こる条件については,ポア底のバリア層を完全に除去することが必要であり,ポーラスアルミナ基板の作成条件とともに今後のさらなる検討が必要であることがわかった。
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