2004 Fiscal Year Annual Research Report
極浅半導体接合創成のためのコヒーレントフォノン励起型アニールプロセスの解明・制御
Project/Area Number |
15360388
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
節原 裕一 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80236108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斧 高一 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30311731)
高橋 和生 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50335189)
藤田 雅之 財団法人レーザー技術総合研究所, 主任研究員(研究職) (30260178)
橋田 昌樹 京都大学, 化学研究所, 助手 (50291034)
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Keywords | 半導体極浅接合 / フォノン励起 / 超短パルスレーザー / ミリ波照射 / 非平衡プロセス |
Research Abstract |
本研究では、シリコンウェハー上での極浅半導体形成を対象に、従来の熱的な活性化技術が適用限界に達する世代以降のデバイス製造に向けた技術課題に対しブレークスルーをもたらす技術の開発を目的とし、フォノン励起による新しいアニールプロセスの解明と極浅半導体接合創成のための制御技術の確立を目指している。3年間の研究期間の2年目となる本年度は、初年度の成果をもとに、応用プロセス評価に重点を置いて以下の研究をした。【1:超短パルスレーザー照射によるフォノン励起ダイナミックスの解明】シリコン基板上への超短パルスレーザー照射に伴う表面領域の誘電応答ならびに構造変化について調べた。ポンププローブ法による反射率の時間波形から、光励起キャリアの減衰特性はアニール処理を施した試料の方が長い時定数を有していることが観測され、微視的な欠陥構造による散乱が励起状態の緩和に寄与していることが示唆された。【2:ドーパント拡散過程・欠陥再配列過程の解明】ドーパント拡散過程ならびに欠陥再配列に与える電磁波照射効果を、断面高分解能透過電子顕微鏡観察(TEM)ならびに二次イオン質量分析法(SIMS)により調べた。断面TEMでは、初年度の知見を裏付ける微細構造が観測された。SIMSでは、表面付近の欠陥分布に応じた分布形状となることが確かめられたが、本分析に適した試料作成法において、次年度での改良が必要であることも明らかとなった。【3:接合特性評価】上記で照射を行った試料について電気的特性を評価し、初年度よりも浅い注入試料においても、接合の低抵抗化が可能であることを明らかにした。実用化検討に向けて、大面積照射等に対応した手法の開発を次年度への課題とした。また、上記の課題に加えて、フォノン励起と共に欠陥制御を行うため、非平衡プラズマの照射を併用した表面励起プロセスとプラズマ源の大面積化についても検討を行った。
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Research Products
(3 results)