2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
吉田 一也 東海大学, 工学部, 教授 (80147123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀沢 秀之 東海大学, 工学部, 助教授 (30256169)
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Keywords | 形状記憶合金 / 医科歯科用細管 / マイクロパーツ / 塑性加工 / 引抜き / 極細異形線 / 有限要素法 / マイクロねじ |
Research Abstract |
軽量でかつ,剛性と生体適合性がある形状記憶合金などの新素材を用いたマイクロ線・管の利用が注目されている.例えばカテーテルやステントに利用される極細管,痛みを和らげる極細の注射針,歯列矯正用ワイヤや医科歯科の検査・治療機器に使用する極細線やマイクロねじ、リベットなどが上げられる.しかし,それらに用いられる新素材の多くは塑性加工性が悪い上,マイクロ加工の工具製作も難しいという理由から,現在マイクロ塑性加工は進んでいない. 本研究では,主としてNi-Ti形状記憶合金の管・線を取り上げ,引抜き加工により医科歯科用のマイクロ線材,マイクロ管材の製造研究を行った.また,得られた線材・管材を素材とし,圧造と転造によりマイクロねじやリベットへの二次加工研究も行っている.加工法,軟化熱処理条件,潤滑条件の最適化実験と有限要素シミュレーションの双方からマイクロ加工を検討した.極細管の引抜きではプラグの作成が難しいことや引抜き時の材料破断率が高いため,新たに変形が可能なマンドレル引きを提案した.この加工法は,加工時の破断率を小さくするだけではなく,管内面の表面あらさを低減することができることを明らかにした.現在本研究により、直径範囲が200μmから1.5mmの管材を製作することができた.一方,各種材料の線材加工おいては,直径が20μmから50μm,異形線材では約400μmまでの製品を加工することができた. 直径が特に小さいため小さな荷重でも容易に破断に至るので,有限要素法を利用し塑性加工時の変形機構解析を行い,工具を含めた加工条件の最適化を行っている.また,得られた線材を素線とし,M0.6程度のマイクロねじなどのマイクロパーツ製造の研究も行っており,それらの製造のメドが立つようになった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Yoshida, T.Shinohara et al.: "Drawing stainless steel microwire of 400 to 600 μm"Proceedings of conference on "Form rod to wire products". 1. 273-281 (2003)
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[Publications] K.Yoshida, H.Furuya: "Mandrel drawing and plug drawing of shape-memory alloy fine tubes used in catheters and stents"Proceedings of conference on "Advances in materials and processing technologies". I. 7-10 (2003)
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[Publications] 吉田 一也ほか: "新素材を用いたマイクロネジの製造"日本機会学会第11回機械材料・材料加工講演会論文集. 1. 301-302 (2003)