2005 Fiscal Year Annual Research Report
噴霧法による単結晶ナノ粒子の合成と自己組織化によるメソポーラス構造体材料の製造
Project/Area Number |
15360423
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
奥山 喜久夫 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00101197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 学 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70178953)
WULED Lenggoro 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10304403)
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Keywords | ナノ粒子 / 噴霧熱分解法 / 磁性体材料 / ポーラス材料 / 大量記録デバイス用材料 / 噴霧乾燥法 |
Research Abstract |
本研究では、噴霧法によるナノメーターオーダーの単結晶粒子の合成および粒子の己組織化によるメソポーラス構造材料の製造を目的としている。本年度では下記のような研究成果を述べる。 (1)液滴-粒子転換プロセスが減圧場で行われるという特徴を持った減圧型噴霧熱分解法によるナノ粒子合成について検討を行った。本年度ではチタニア(TiO_2)、チタン酸バリウム(BaTiO_3)及びIn_2O_3:Sn(ITO)ナノ粒子の合成を検討した。操作条件によって、表面が滑らかな球形で中空状の粒子も合成された。また、チタン酸バリウム粒子の合成において原料溶液にそれぞれ固体燃料や液体燃料(エタノール)を添加することにより、結晶の成長および凝集粒子の分裂(分散)の促進し、粒度分布の小さいナノ粒子が合成されることが分かった。一方、合成したITOナノ粒子はディップコーティング法によりITOの薄膜を作製し、特性の評価を行った。 (2)火炎噴霧熱分解法により直接ナノ粒子を合成できる手法も開発した。本方法では高温場の火炎中に原料液滴を導入することで、液滴の溶媒蒸発が急速に進行し、1次粒子の凝集を緩和してナノ粒子が生成されると考えられる。本年度はY_2O_3:Euナノ粒子を合成することに成功した。合成実験を行った結果、溶媒蒸発速度、火炎内滞留時間、原料濃度がナノ粒子合成において大きく影響していることが分かった。原料濃度には低濃度よりも高濃度の方が粒子径も小さくなっており、生産性の面でもスケールアップに結びつきやすく、工業化にメリットが大きい。 (3)メソポーラス構造材料の製造として、磁性体FePtポーラス膜を創製することに成功した。本研究ではまず安全な原料でFePtナノ粒子合成した。合成した粒子は平均粒子径が2nmで、非常にシャープな粒径分布をもつことが確認された。次に、合成したFePtナノ粒子を用いて、FePtメソポーラス構造膜を作製し、特性評価を行った。
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Research Products
(16 results)