2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規高活性リン酸チタン光触媒-炭素多孔体複合材による水中の溶存有機物の高度除去
Project/Area Number |
15360431
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
武藤 明徳 岡山大学, 工学部, 助教授 (00174243)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪田 祐作 岡山大学, 工学部, 教授 (70032951)
THALLADA Bhaskar 岡山大学, 工学部, 助手 (40359881)
平井 隆之 大阪大学, 太陽エネルギー化学研究センター, 教授 (80208800)
|
Keywords | リン酸チタン / バンドギャップ / 光触媒 / 界面活性剤 / ルテニウム / 吸着 |
Research Abstract |
本研究では光触媒を活性化させる貴金属としてルテニウムに注目し,ルテニウム金属微粒子を共存させた,リン酸チタン-ルテニウム-炭素複合体を調製し,有機物の分解特性を評価した。試験物質としてICチップの洗浄などに用いられるイソプロピルアルコール(以下IPAと略す)および、界面活性剤の高度除去を念頭に、エチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以下EBSと略す)を用いた。 触媒の原料として,アミノリン酸型イオン交換樹脂を使用した。イオン交換樹脂300mlを1M HCl 200ml中に24hour含浸させ,カラム法によりH+型にイオン交換し,これを30g(乾燥基準)をビーカーに移し,それにイオン交換容量の2倍のTicl_4を加え24時間回分接触した。吸引ろ過後自然乾燥し,Ti^<4+>型の樹脂を得た。さらにRucl_3 0.5gを溶解した水溶液100ml中に入れ3hour含浸後,エバポレーターにて蒸発乾固し,Ti4+-Ru3+樹脂を調製した。これを精密に温度および雰囲気制御可能な電気炉内で,窒素気流中(流量300ml/min)で炭化(500℃,3hour)を行い,リン酸チタン-炭素複合体を調製した。XRDではRuの結晶性化合物は確認できなかったが、灰化処理すると酸化ルテニウムを得ることができ、収率より炭素-リン酸チタン複合材中には、ルテニウムは約5wt%存在していることが明らかになった。IPA水溶液と本炭素-リン酸チタン複合材(Ru5wt%共存)を回分接触させ、光触媒分解実験を行い水溶液中のIPAの除去遠度を測定したところ、Ru2wt%を共存させた場合と同じ速度であった。このことより、Ruを2wt%以上共存させても触媒活性には影響を及ぼさないことがわかった。EBSについても同様の実験を行った。EBSの分解には寄与しないことがわかり、アルキルベンゼン系の界面活性剤の光触媒分解には適していないことがわかった。
|
Research Products
(2 results)