2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規高活性リン酸チタン光触媒-炭素多孔体複合材による水中の溶存有機物の高度除去
Project/Area Number |
15360431
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
武藤 明徳 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (00174243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪田 祐作 岡山大学, 名誉教授 (70032951)
平井 隆之 大阪大学, 太陽エネルギーセンター, 教授 (80208800)
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Keywords | リン酸チタン / 光触媒 / ブラックライト / 炭素多孔体 / メチレンブルー / 吸着 |
Research Abstract |
本研究では、光源を高圧水銀ランプからより扱いやすいブラックライトに変更し、光触媒活性の試験試薬としてよく使われるメチレンブルー(MB)を水に溶解させ、光触媒活性試験を行っている。特に今年度は光触媒活性を高めるリン酸チタン-炭素系光触媒に貴金属であるPt(又はRu)を担持した貴金属担持リン酸チタン-炭素系複合体」の調製し、その光触媒活性を調べた。 アミノリン酸型陽イオン交換樹脂をHCl水溶液に24時間含侵させ樹脂を洗浄し、NaOH水溶液、HCl水溶液の順にカラム法を用いて、樹脂をIRC747-H^+型にイオン交換した。イオン交換水300mlにIRC747-H^+を50ml投入し、それにイオン交換容量の2倍等量のTiCl_4をゆっくり加え、バッチ法により24時間撹拌し、その後、吸引ろ過した。この樹脂を48時間自然乾燥し、IRC747-Ti^<4+>を得た。0,05、0.1、0.2MのH_2PtCl_6溶液(又はRuCl_3溶液)にIRC747-Ti^<4+>を浸し、デシケータ内で減圧含浸した。洗浄せずにろ紙上で自然乾燥させIRC747-Ti^<4+>-Pt^<4+>を得た。これを電気炉内で、不融化処理するために、乾燥空気中(流量300ml/min)で酸化処理(350℃・1.5時間)し、0.5時間の窒素置換を経て窒素気流中で炭化(500 or 600℃・3時間)を行い、リン酸チタン-Pt(又はRu)炭素複合体を調製した。試験管に既知濃度のメチレンブルー溶液20mLおよび触媒を20mg投入し、ブラックライト光を照射し経過時間ごとにメチレンブルーの濃度変化を分光光度計で測定した。その濃度減少を一次反応速度として評価し、反応速度定数kを算出した。 反応速度定数kは約8wt%のPtの添加で75%の向上し、14wt%の添加で40%向上した。貴金属の添加がリン酸チタンの光触媒活性化に大きく寄与することを見出した。
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