2005 Fiscal Year Annual Research Report
w/oエマルションを利用した反応システムの流体集積回路化
Project/Area Number |
15360440
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
桂 進司 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10260598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 彰 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20144199)
澤田 和明 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (40235461)
高島 和則 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (60303707)
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Keywords | マイクロチャンネル / マイクロリアクター / 静電気的操作 / 液滴 / 微小化 / マイクロポンプ |
Research Abstract |
本研究で対象とした油中水滴型マイクロリアクターとは油中に分散した水滴のひとつひとつを小さなリアクターとして作用させる反応系である。まず、その反応系をマイクロチャンネル内で実現するために、その中で液滴の生成あるいは分裂・サイズ変化の方法を検討し、さらに、マイクロチャンネル内での送液を制御するために電界を用いたマイクロポンプ機構について検討を行った。 まず、部分的に疎水化したマイクロチャンネル内で水-油の界面を形成し、その形成した水-油界面から静電霧化によって水滴を油中に生成する方法について検討した。さらに、マイクロチャンネル中の液滴に交流高電界を作用させることにより、元の液滴を微小化できることを示した。次に、可動部のないポンプを開発することを目指して、交流電界と赤外線レーザーによるマイクロポンプ機構の検討を行った。その結果、交流電圧を印加した電極の近傍に、レーザー焦点を置くことで水溶液に流れを発生させられることを示した。 また、エマルションの反応系の生化学反応への応用として、W/O(water-in-oil)エマルションを用いた1分子PCR(polymerase chain reaction)法を検討した。その結果、PCR溶液をW/Oエマルション化して微小な液滴に分散し、DNA分子を液滴内に閉じ込めることで、その局所濃度は等価的に増加し、その結果としてDNA,RNAともに1分子からPCR増幅できることを示した。これらの実験系では機械的な手法によりエマルションを作成していたので、反応容積を下げることが困難であり、また、試料の汚染が起こりやすいという問題点を抱えていた。そこで、マイクロチューブ内において、静電気的にW/Oエマルションを作製する方法を開発し、電界を用いて試料溶液と攪拌部を接触させずに、微小容量、例えば100μlの菜種油と5μlの水溶液で乳化が可能であることを示した。
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Research Products
(8 results)