2004 Fiscal Year Annual Research Report
木星大気へ突入する探査機のアブレーションによる空力加熱低減に関する研究
Project/Area Number |
15360450
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安倍 賢一 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20315104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永山 邦仁 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20040446)
木原 尚 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60243911)
西田 迪雄 崇城大学, 工学部, 教授 (10025968)
安部 隆士 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 教授 (60114849)
鈴木 宏二郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (10226508)
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Keywords | アブレーション / 空力加熱 |
Research Abstract |
1.木星大気に突入する探査機周りの強い衝撃波を含む流れ解析に適用するための乱流モデルの基礎検討として,吹出し・吸込みを伴うはく離乱流場に種々の乱流モデルを適用し,その問題点を明らかにした.また,将来の非定常大規模計算に備えて,解析精度向上のための新たな乱流モデリング技術の検討もあわせて行った. 2.木星大気に突入する探査機周りの強い衝撃波の背後の解離および電離反応の速度定数、並びにH2の解離平衡定数、HとHeのサハ平衡式について文献調査を行った。さらに、炭素系アブレータを用いた場合のアブレーションガスと木星大気との化学反応についても文献調査を行った。 3.ガリレオプローブにおいて報告されている淀み点部アプレータ損耗の過大評価についてその理論的可能性を検討し、水素分子の電離過程速度の過大見積もりの可能性を指摘すると同時に、実験的検証を開始した。 4.アブレータによる熱防御を行う場合,未だ理解されていない現象にスポレーション粒子による輻射加熱の存在が提案されている.スポレーション現象の発生をアーク加熱風洞により加熱されたアブレータ周りを分光計測することにより確認した.また,スポレーション粒子の挙動を数値計算により予測した. 5.アルゴンガス雰囲気中でのパルスレーザーアブレーション実験を行った。木星大気への突入ではほぼ水素からなるが、生じる反応を限定して現象を見るためにアルゴンガスを選んで実験した。蒸発した物質(アルミ)は雰囲気気体で冷却され、ナノメータサイズの粒子群となることをレーザーシャドーグラフ観測から見いだした。 6.加熱により高温となったグラファイト製の熱シールドから発生する昇華ガスの振舞いについてモンテカルロ法による希薄気体数値解析を行った。希薄高速の水素原子気体流れと昇華ガスとの干渉現象やその長さスケールについて明らかにした。
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Research Products
(6 results)