2003 Fiscal Year Annual Research Report
機能性表面層を有する炭化ケイ素繊維を適用した高機能複合材料の研究
Project/Area Number |
15360456
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
小笠原 俊夫 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, (航技研)・先進複合材評価技術開発センター, 主任研究員 (20344244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 哲二 独立行政法人宇宙航空研究開発機構(航技研), 先進複合材評価技術開発センター, 宇宙航空プロジェクト研究員(研究員) (70323540)
青木 卓哉 独立行政法人宇宙航空研究開発機構(航技研), 先進複合材評価技術開発センター, 研究員 (40358635)
森本 哲也 独立行政法人宇宙航空研究開発機構(航技研), 航空環境技術開発センター, 主任研究員 (50344255)
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Keywords | 複合材料 / ヘルスモニタリング / 機能性表面 / 炭化ケイ素繊維 / 電気抵抗 |
Research Abstract |
ヘルスモニタリングによる複合材構造の健全性評価の手法としては、光ファイバーセンサ等の軽量で高機能なセンサーが有望であるが、コスト/重量などを鑑みると多少性能が落ちても複合材自体に損傷検出機能を持たせることにも多くの利点がある。このような観点から、炭素繊維複合材料(CFRP)を対象として、繊維破断や剥離損傷等によって電気抵抗が変化する現象を利用して損傷検出を試みる研究が国内外で積極的に行われている。しかしながら、CFRPでは繊維破断や剥離損傷等があっても、繊維間の接触によって導電性が保たれるため、損傷が相当に大きくならないと電気抵抗変化が十分な感度で検出されないという問題点が指摘されている。 本研究では、炭化ケイ素繊維の表面に絶縁被膜層を付与することによって、従来のCFRPに比較して飛躍的に高感度で損傷検出が可能な複合材料の創出を試みることを目的とする。本年度は、表面に絶縁被膜層を形成したセラミックス繊維を適用することにより、高感度損傷検出機能を有する機能性複合材料を実現するための基礎的な研究を行った。得られた結果を以下に示す。 (1)炭化ケイ素繊維への機能性表面付与として、熱酸化法により、数十nmオーダーの絶縁被膜層を形成した繊維を試作した。 (2)絶縁被膜層を形成した炭化ケイ素繊維束(数百本/束)を埋め込んだモデル複合材料を試作し、繊維破断に伴う電気抵抗の変化を調査した。表面に絶縁処理を施した繊維(酸化材)を損傷検出繊維として用いると、隣接する繊維間の接触による通電を避けることができ、絶縁されていない繊維(納入材)を用いるよりも著しく高いひずみ検知感度が得られることを実証した。 (3)損傷検出繊維として酸化繊維を用いた場合、測定された電気抵抗の値から、樹脂に埋込まれた繊維の破断確率を予測することができることがわかった。
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Research Products
(1 results)