2004 Fiscal Year Annual Research Report
X線CTの断層画像に基づく船体構造の寿命評価法の開発
Project/Area Number |
15360460
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 克幸 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (10235939)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 英臣 法政大学, IT研究センター, 教授 (20011132)
澤村 淳司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90359670)
|
Keywords | イメージベース解析 / ボクセル解析 / 反復解法 |
Research Abstract |
近年,製造業において,製品データを製造過程の様々な段階で共有するディジタルエンジニアリングが広がりを見せている.これにより,解析,設計,製造などの相互の情報交換をスムーズにし,開発期間の短縮,コストの削減などの実現が期待されている.しかし,現状では,これらの連携が上手くいっているとはいえない. 構造解析において,そのモデル生成が大きな負担の一つとなっている.この問題の解決のために,イメージベース解析手法が提案されている.これは,ボクセルを使って規則的に解析モデルを生成できる手法である.この研究ではX線CTにより現物からボクセルモデルを作成し、それを直接解析に結びつけるシステム、およびそれを用いて現物ベースの船舶の局所モデルを作成し、寿命評価に結びつける方法を検討する. X線CTを用いてボクセルモデルを作成した場合、境界条件の与え方が非常に難しい。有限要素法では境界条件は節点単位で与えるため,条件を与えたい境界に節点が配置されている必要があるが,ボクセルモデルにおいて,変位境界条件を与えたい部分に節点が配置されているとは限らず,要素の内部に境界条件を与える必要が出てくる.このような変位境界条件を表現するためには,仮想的なバネを加えるPenalty法が用いられるが,これによって,一般的な反復解法である共役勾配法では,剛性方程式を解くことが出来ないという新たな問題が発生する.大規模問題を扱うには直接解法では限界があるため,このような場合に対応できる反復法が必要とされる.この問題はPenalty法による項のために剛性行列の性質が悪くなることによるが,その解決のために,共役射影勾配法が有効であることを示した.
|
Research Products
(1 results)