2006 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能中性子回折装置を用いた応力下での岩石の変化挙動に関する研究
Project/Area Number |
15360471
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
石垣 徹 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門中性子産業利用技術研究ユニット パルス中性子装置開発研究グループ, 特定課題推進員 (00221755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 淳一 北海道大学, 工学研究科, 助教授 (70241411)
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Keywords | 残留応力測定 / 中性子回折 / パルス中性子回折 / 圧縮応力下回折実験 / 花崗岩 / 大理石 |
Research Abstract |
これまで、岩石の残留応力の測定として、粉末中性子回折装置を用いて、回折データの測定を行ってきている。本研究では、圧縮下で中性子回折実験を行うことで、応力下の回折データを測定し、これと残留応力のデータとを比較することによって、岩石が地中で受けていた応力を推定する方法を開発することを、研究の目的とした。 中性子回折実験は、高エネルギー加速器研究機構パルス中性子実験施設(KENS)の高分解能粉末中性子回折装置(Sirius)を用いて行われた、花崗岩および大理石の圧縮応力下での中性子回折実験の解析を進めた。多成分鉱物である、花崗岩中の石英においては、回折ピークの位置が最も大きく変化しているのは(110)反射であり、その変化より求めた歪みから、ポアソン比により軸方向に変換して1Nあたり1.7*10^<-4>%であり、応力に変換すると5.5Mpaという値が求められている。単成分鉱物である、大理石の解析では、(110)方向において、3.57MPaという値を得る事が出来ている。試料の方向性依存を調べるため、試料を水平面内で1/8ずつ回転させて測定を行ったが、回転により強度の変化が生じているが、系統的な変化であるかを示すまでには至っていない。これについては今後の検討が必要であると考えられる。応力による変化についても、応力により(001)方向で歪みが増大する事が観測されているが、これについても、系統的な変化を示すまでには至っていない。今後も検討を継続する必要が有る。 これまでの成果については、9月に福岡で開かれた資源・素材2006(福岡)において報告を行っている。
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