2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360475
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
新苗 正和 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50228128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 謙治 京都大学, 工学研究科, 教授 (80314227)
水戸 義忠 京都大学, 工学研究科, 助手 (40229753)
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Keywords | 動電学 / 土壌汚染 / 浄化 / 重金属 / 土壌酸性化 / 不飽和土壌 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に開発した動電学的手法による実規模レベルの重金属浄化予測解析手法の高精度かを図ると同時に、カドミウム等の陽イオンとして土壌間隙水に溶出してくる重金属の浄化に重要である土壌の酸性化、また、陰イオン性重金属の代表として六価クロムを対象にとして、不飽和砂質汚染土壌への適用について新たな数値解析手法を開発し、解析を実施した。検討項目としては、不飽和砂質土壌を対象に陽イオン性重金属の浄化に強く影響する土壌の酸性化速度および挙動解析、また、六価クロムの移動速度および浄化挙動解析を行った。開発した解析手法には、不飽和砂質土壌ではイオン移動による物質移動が電気浸透流や動水勾配による移流と比較して卓越していることから、イオン移動による物質移動を電気的に発生する移流と考え、また、イオン移動速度への土壌間隙水の電解質濃度(電気伝導度、イオン移動度)の影響および屈曲度の含水率依存性が考慮されている。以下に、本年度の研究遂行で得られた結果の要約を示す。 1.土壌酸性化速度は、飽和土壌よりもそれ以下の含水率をもつ不飽和土壌において速度のピークを示す。 2.六価クロムの移動速度は、飽和土壌よりもそれ以下の含水率をもつ不飽和土壌において速度のピークを示す。 3.重金属汚染土壌の浄化効率に、土壌間隙水の電解質濃度(電気伝導度、イオン強度)および屈曲度の含水率依存性が強く影響する。 重金属不飽和砂質汚染土壌を高効率で浄化を行う手法として、動電学的土壌浄化手法が有効であり、また、効率よく浄化を行う上で重要な因子について明らかにすることができた。
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Research Products
(4 results)