2004 Fiscal Year Annual Research Report
積層構造をもったCVD単結晶ダイヤモンド放射線検出器の開発
Project/Area Number |
15360498
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金子 純一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90333624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤村 晃子 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30001316)
伊藤 利通 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00183004)
寺地 徳之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50332747)
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Keywords | ダイヤモンド / 放射線検出器 / 化学気相合成法 / 積層構造 / エネルギースペクトル / 結晶評価 |
Research Abstract |
本年度は積層型CVDダイヤモンド検出器の製造工程の改良を進めた。前年度、原子レベルで平滑なホウ素ドープ基板上に絶縁層を成長させて検出器を製作することを試みたが、異常成長の影響で満足な性能の検出器を作ることが出来なかった。そこで従来の方法に製作方法を戻して検出器の性能改善を試みた。その過程で積層したCVDダイヤモンド層がIb型基板結晶の表面状態の影響を大きく受けていることが分かった。そこで結晶研磨方法と成長するダイヤモンド層の相関関係に関する検討を行った。以前はダイヤモンドの異方性によって、比較的削りやすい方向に削られた基板上にダイヤモンドを成長させていたため、比較的結晶性の良いCVD単結晶が得られていたが、研磨メーカーがランダムな方向に結晶を研磨する手法に変更を行った結果、全く質の悪いCVDダイヤモンド層しかえられなくなっていることが分かった。そこで、研磨方法をより優れた方法に変更することによってこの問題を解決した。またあらたな構造としてわずかなホウ素不純物のみを含んだIIb型基板の上にCVD単結晶を成長して検出器として動作させることも試みた。また製作した検出器の特性評価を行う目的で整備した213nmUVパルスレーザーとα線をもちいた電荷キャリアの輸送特性評価システムを完成し、製作した検出器の特性評価を行った。評価では積層型CVDダイヤモンド放射線検出器のほかCVDダイヤモンド自立膜や高純度高圧高温合成単結晶の評価を行った。また検出器評価の一環として14MeV中性子に対する応答関数測定実験を行なった。
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Research Products
(3 results)