2003 Fiscal Year Annual Research Report
脳下垂体ホルモンの起原と進化:無顎類ホルモン遺伝子の同定
Project/Area Number |
15370029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
川内 浩司 北里大学, 水産学部, 教授 (70050523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 俊介 北里大学, 水産学部, 助教授 (50222352)
高橋 明義 北里大学, 水産学部, 助教授 (10183849)
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Keywords | ヤツメウナギ / 脳下垂体ホルモン / 遺伝子 / 成長ホルモン / プロオピオコルチン / プロオピオメラノトロピン / 生殖腺刺激ホルモン / 黄体形成ホルモン |
Research Abstract |
1.ウミヤツメ脳下垂体ホルモン遺伝子のクローニング ウミヤツメのゲノムDNAから成長ホルモン、およびプロオピオコルチン(POMC)ファミリーのプロオピオコルチン(POC)とプロオピオメラノトロピン(POM)の各遺伝子を増幅し、塩基配列を決定した。成長ホルモン遺伝子はコイ目とナマズ目(6エキソン5イントロン型)を除く他の脊椎動物と同様に5エキソン4イントロン型であり、上流にはPit-1応答配列を有する。POC遺伝子とPOM遺伝子は四肢動物POMCと同様に3エキソン2イントロン型である。POC遺伝子の上流にはPit-1、Ptx1、および1/2GREなどが、またPOM遺伝子の上流にはPit-1、Ptx1の他にnGREやCREなどが存在する。 2.フクロヤツメ脳下垂体ホルモン遺伝子のクローニング フクロヤツメ脳下垂体からプライマーを除いて136塩基からなり45アミノ酸残基をコードするcDNA断片をクローン化した。その翻訳アミノ酸配列はウミヤツメ成長ホルモンの118位から162位に相当した。1残基のギャップを含め、140塩基中115塩基が、また、45アミノ酸残基中35アミノ酸残基が相同であった。 3.生殖腺刺激ホルモンcDNAのクローニング ウミヤツメの脳下垂体cDNAライブラリーから得た2208個のクローンのcDNAの塩基配列を解析し、翻訳アミノ酸配列について相同性検索を行った。その結果、292クローンの配列が脳下垂体ホルモンと一致した。そのうち、3クローンの配列が、黄体形成ホルモンβサブユニット(LHβ)に高い相同性を示した。このcDNAは1604塩基からなり、147アミノ酸残基をコードしていた。翻訳アミノ酸配列は、既知のLHβに対して38%〜50%、またFSHβに対して29%〜37%の相同率を示し、12個のシステイン残基は保存されていた。そこで、これをウミヤツメのLHβと同定した
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Kawauchi, M.Oda, M.Asako, S.Moriyama, A.Takahashi, M.Nozaki, S.A.Sower: "Lamprey Growth Hormone Gene and Its Evolutionary Implications"Proceedings of Asia and Oceania Society for Comparative Endocrinology. (印刷中).
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[Publications] H.Kawauchi, B.I.Baker: "Melanin-Concentrating Hormone Signaling Systems in Fish"Peptides. (印刷中).