2003 Fiscal Year Annual Research Report
基底膜結合型インテグリンを介するシグナル伝達と活性制御の分子機構
Project/Area Number |
15370055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 雅司 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (90304055)
李 紹良 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (40252720)
顧 建国 大阪大学, 医学研究科, 助手 (40260369)
高木 淳一 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (90212000)
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Keywords | 細胞接着 / 基底膜 / インテグリン / 膜4回貫通蛋白質 / シグナル伝達 / フィロポディア / 単クローン抗体 / チロシンリン酸化 |
Research Abstract |
1)"CD151がインテグリンの活性化状態を制御している"という作業仮説の検証を行った。具体的には、インテグリンα3β1-CD151複合体からCD151を解離させる条件を検討し、我々が以前作製したCD151抗体の一つがCD151をα3β1との複合体から解離させることを見いだした。この知見をもとに、CD151を含まないインテグリンα3β1を調製する方法を確立し、そのリガンド結合活性を測定したところ、有意にリガンド結合活性が低下していることが判明した。また、このCD151を含まないインテグリンα3β1にCD151を再結合させると、リガンド結合活性はもとにレベルに回復した。これらの結果は、我々の作業仮説を強く支持するものである。 2)基質に固相化したCD151抗体を用いて細胞表面のCD151を捕捉すると、細胞内蛋白質(特にsrc family kinase)のチロシンリン酸化が強く誘導されることを見いだした。この結果は、CD151が細胞内へのシグナル伝達受容体として機能していることを強く示唆している。 3)CD151を介するシグナル伝達にインテグリンとの安定な複合体形成が必要かどうかを検証するため、β1インテグリンを欠失したマウス細胞(GE11細胞)にヒトCD151を強制発現させ、これをCD151抗体を固相化した基質上に播種して、CD151からのシグナル伝達がどのように影響されるかを検討した。その結果、β1インテグリンとの複合体形成なしでも、filopodia形成を指標とする限り、シグナル伝達に大きな影響は見られないことが判明した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shigeta, M. 他: "CD151 regulates epithelial cell-cell adhesion through PKC-and Cdc42-dependent actin cytoskeletal reorganization"J.Cell Biol.. 163. 165-176 (2003)
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[Publications] Niimi, T. 他: "Identification of an upstream enhancer in the mouse laminin α1 gene defining its high level of expression in parietal endoderm cells"J.Biol.Chem.. 278. 9332-9338 (2003)
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[Publications] Kozaki, T. 他: "Recombinant expression and characterization of a novel fibronectin isoform expressed in cartilaginous tissues"J.Biol.Chem.. 278. 50546-50553 (2003)
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[Publications] Futaki, S. 他: "Molecular basis of constitutive production of basement membrane components : Gene expression profiles of Engelbreth-Holm-Swarm tumor and F9 embryonal carcinoma cells"J.Biol.Chem.. 278. 50691-50701 (2003)
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[Publications] Nishiuchi, R. 他: "Characterization of the ligand binding specificities of integrin α3β1 andα6β1 using a panel or purified laminin isoforms containing distinctα chains"J.Biochem.. 143. 497-504 (2003)
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[Publications] Fujiwara, H. 他: "Rac regulates integrin-mediated endothelial cell adhesion and migration on laminin-8"Exp.Cell Res.. 292. 67-77 (2004)