2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15370070
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
嶋本 伸雄 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (20127658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 秀喜 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助手 (10370115)
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Keywords | 大腸菌RNAポリメラーゼ / プロモーター / abortive initiation / moribund複合体 / 分子メモリー / シンクロブタン / UV損傷 |
Research Abstract |
申請者は、ここ数年、転写の分子装置は、安定な二つのコンフォーメションを1分子メモリーとして調節に用いているを明らかにしてきた。この研究の第一の目的は、この調節機構が、長年探されてきた、バクテリアにおける転写とDNA修復とのミッシングリンクかどうかを検証することにある。T7A1プロモーターは通常の条件では、プロモーター結合で形成される活性型、不活性型2つのコンフォーメションは、活性型に偏っており、両者の交換も速やかに起こるために、不活性型の効果は、転写初期の短鎖RNAの発生しか無い。一方UV光を照射してシクロブタンを形成したT7A1プロモーターを持つDNAでは、転写開始の阻害がかかり、不活性なコンフォーメーションが増加していることがわかった。この不活性なコンフォーメーションの増加は、DNA・RNAポリメラーゼ複合体にUVを照射しても、DNAにUVを照射してからDNA・RNAポリメラーゼ複合体を形成しても、変化が無く、DNAに対するUVの一次的な作用であることが判明した。 DNAはシクロブタン形成位置でT4 EndonucleaseVで切断されるということになっているので、T4 EndonucleaseVで切断されたDNAの割合をUV照射時間を変化させて測定すると、意外なことに、60%程度で飽和してしまった。そこで、T4 EndonucleaseVで、たかだか1箇所しか切れないDNAを調製し、プロモーターのどの位置のシクロブタンが不活性なコンフォーメーション形成を促進するのかを決定することを試行している。
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Research Products
(4 results)
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[Book] ナノバイオ入門2005
Author(s)
嶋本伸雄
Total Pages
190
Publisher
サイエンス社
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より