2005 Fiscal Year Annual Research Report
北部ベトナム生物資源:作物遺伝資源における環境適応性の双方向評価
Project/Area Number |
15380016
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
窪田 文武 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (50136602)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 淳 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00182816)
緒方 一夫 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (40224092)
井上 直人 信州大学, 農学部, 教授 (80232544)
望月 俊宏 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (60239572)
荒木 卓哉 九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (10363326)
|
Keywords | ベトナム / 遺伝資源 / 環境適応性 / 双方向評価 / イネ / マメ科作物 |
Research Abstract |
1.作物遺伝資源の収集ならびに気象条件,地理的環境,農業形態の調査 望月および井上をベトナムへ派遣し,ハノイを起点として井上はカオバン,サパ,ラオカイに至る北部中産間地域を踏査し,ソバの遺伝資源を収集した.望月はタイグエンにて陸稲,水稲およびマメ科作物の収集した.同時に踏査地の気象条件,作付け体系等農業生産上必要な情報について収集した. 2.作物遺伝資源の生長特性の解析 1)Vietlai20は2004年にベトナムの国家品種に登録されたF1ハイブリッドであり,両親系統よりも栄養成長期が短いにも関わらず,収量は遜色ない.その要因として,(1)栄養成長期におけるageにともなう個葉光合成速度の低下が緩やかであったことから,個葉の物質生産能力に優れていること,(2)光呼吸や熱放散によって過剰な光エネルギーを放出する能力に優れていることが明らかとなった. 2)耐乾性に関連する形質の一つとして根の土壌貫通力に着目し,ベトナム産陸稲,日本型水稲,日本型陸稲およびインド型水稲を供試し,土壌の硬度(2処理)と灌水条件(2処理)を組み合わせた4処理区を設け,耐乾性の評価を試みた.その結果,ベトナム陸稲系統に耐乾性に優れた系統があり,根の伸長特性に他の系統と異なる特徴を有することが明らかとなった.
|
Research Products
(2 results)