2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380027
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大久保 敬 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80150506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比良松 道一 九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (30264104)
尾崎 行生 九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (60253514)
稲田 委久子 岩手大学, 農学部, 助教授 (90110650)
嬉野 健次 岩手大学, 農学部, 講師 (10333759)
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Keywords | 球根作物 / 休眠 / 遺伝子 |
Research Abstract |
ディファレンシャルディスプレイによりヒアシンスとカノコユリの両方において,球根形成条件下で共通して発現した特異的断片が8本,共通して発現が抑制された断片が9本得られた.両種で共通して発現した特異的遺伝子断片のうち,OPA-08のプライマーで増幅された1000bpの断片はヒアシンスの5℃処理区と25℃+ABA処理区で,OPA-19で増幅された500bpの断片はヒアシンスの5℃処理区とカノコユリの25℃+ABA処理区で塩基配列の相同性が98%以上と非常に高かったことから,これらは球根形成制御に関与する遺伝子断片である可能性が考えられる. ABA合成を経由しない低温のシグナル経路と,ABAのシグナル経路間のクロストークにおける中心的な存在であり,それぞれのストレス誘導性遺伝子の発現を調節しているCIPK3(タンパク質リン酸化酵素)遺伝子の単離をdegenerate PCRにより,カノコユリにおいて試みた.PCRにより,675bpのCIPK3 cDNA断片が得られ,degenerateプライマー作成に用いた6種の植物のCIPK3との相同性は65-71%であった. 球根形成種アサツキと非形成種チャイブとの交配で昨年度得られたF_1個体にアサツキを戻し交配して,BC_1作出を行った.次に,得られたBC_1種子を,ホルモンフリーのMS培地に無菌播種し、発芽した実生を、25℃恒温・8時間日長下で1ヶ月間培養後、16時間日長下で60日間栽培した。その結果,BC_1の球根比の値は,非球根形成種チャイブに近い値から球根形成種アサツキに近い値まで広く分布した.球根比を元にBC_1個体群を球根形成集団と非球根形成集団の2Bulk集団に分類し,100種類のランダムプライマーを用いてRAPD分析を行った.その結果,各Bulk集団にのみ特異的に出現するマーカーは得られなかったが,いくつかのマーカーでは,球根形成個体に多く出現するバンドが検出された.
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Research Products
(3 results)