2004 Fiscal Year Annual Research Report
Rubiscoのターンオーバーの分子的背景と窒素栄養の関係の解析
Project/Area Number |
15380046
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
前 忠彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60134029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 周 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (70181617)
石田 宏幸 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60312625)
鈴木 雄二 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (80374974)
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Keywords | Rubisco / 窒素 / ターンオーバー / rbcS / rbcL / 老化 / イネ / RBC |
Research Abstract |
(1)窒素栄養とイネ葉の一生におけるRubisco生成量の変動とrbcSおよびrbcL mRNA量の変動の関係 イネ第8葉電解開始後に窒素栄養レベルを標準、多肥の二水準のもとで育て、第8葉におけるRubiscoの生成量を葉の老化課程を追って調べたところ、その生成はいづれの区においても展開中がもっとも活発で展開後は急激に低下した。一方rbcSおよびrbcL mRNA量は標準区においては展開中に最大値を示し、その後減少した。一方、多肥区においては、両mRNAとも展開終了時に最大となりRubiscoの生成のピークとは明らかにずれていた。Rubiscoの生成量は、出葉から老化過程を通して葉への窒素流入量と高い正の相関関係が見られた、。これらの結果より、1)Rubiscoの生成は窒素栄養レベルによらず展開中が最も活発であり展開後の生成量はそれ以前に比べ大幅に減少し老化課程での生成は僅かであること、2)窒素栄養レベルが低い場合や標準である場合は、生成量とrbcSおよびrbcL/mRNA量がほぼ似た様子で葉の展開から老化家庭を通して推移するものの、多肥下ではmRNA量は展開終了時に最大となって生成の推移とは一致しなくなり生成の指標とはなりえない事、3)一方Rubisco生成量は、出楊から老化過程を通して葉への窒素流入量とパラレルな関係にあり、Rubiscoの生成量を決定する主要因子である事等が明らかにされた。 (2)Rubisco-containing body (RCB)を介したRubiscoの分解機構 先に我々により見出されたコムギ葉におけるRubisco分解の一翼を担うと考えられるRCBの存在について、その普遍性を検討するためイネを材料に調べた。その結果イネ葉の老化過程においてもRCBの存在が確認され、イネ葉でもRubisco分解の一翼を担っていると考えられた。
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Research Products
(2 results)