2004 Fiscal Year Annual Research Report
酵母全基準株のrRNA情報データベース構築と多次元情報解析による分類体系再構築
Project/Area Number |
15380062
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関 達治 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (50029245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤山 和仁 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助教授 (70209112)
宮崎 智 東京理科大学, 薬学部, 助教授 (30290894)
杉田 隆 明治薬科大学, 微生物学教室, 講師 (10312076)
浜本 牧子 明治大学, 農学部, 助教授 (30333305)
中川 浩子 (川崎 浩子) 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助手 (30251482)
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Keywords | 18S rRNA / 系統分類 / 多相分類学 / リボソームRNA / データベース |
Research Abstract |
担子菌酵母については、Urediniomycetes綱に分類されるRhodosporidium属について、rDNA塩基配列並びにその介在配列であるITS領域の解析を行った。続いて本属の多相分類学を基盤とする分類体系構築のために重要な生物学的情報のひとつとして交配型に着目し、Rhodosporidium属の基準種であるRhodosporidium toruloidesの保存菌株について交配試験を行った。 子嚢菌酵母については、Metscknikowia属について、多次元情報解析のために、生物学的情報の一種である発酵性、炭素源資化性試験について近縁種との比較情報に乏しかった性質の解析を行った。Pichia属、Candida属について、それぞれの新種を見出し、それらのrDNA塩基配列、ならびにITS領域の塩基配列も決定した。Saccharomyces属について、その一種と思われる分離株について18S rDNAを決定したところ、近年報告されたSaccharomyces kudriavzeviiとほぼ一致するにもかかわらず、表現形質が極めてSacchromyces cerevisiaeに類似していることを見出した。本株について、染色体の核型解析、全ゲノムのアレイ解析、ミトコンドリア遺伝子の解析を進め、その結果、本分離株のrDNA導伝子のみがS.cerevisiae型ではないことを見出した。18S rDNAを始めとするrRNA遺伝子は、生物の系統進化を反映しているとされている。しかし、本属において、その疑問が持たれた。現在、ゲノム構成について検討している。 臨床材料および環境中から積極的に新種の分離を行った(24新種)。また、Trichosporon属については全基準株のrRNA情報と表現形質等からその分類の再評価を行った。rRNA遺伝子中のIntergenic spacer(IGS)領域のcomparative sequencingからその分類学的意義についても併せて考察した。 多相的解析の目的のために、国立遺伝研が開発したInfoBioに加え、BioNumericsを用いて、系統解析、表現系との比較解析、主成分解析を行った。
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Research Products
(10 results)