2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380093
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北畠 直文 京都大学, 農学研究科, 教授 (30135610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桝田 哲哉 京都大学, 農学研究科, 助手 (80311744)
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Keywords | sweet protein / thaumatin / lysozyme / site-directed mutagenesis / Pichia pastoris |
Research Abstract |
●これまでの研究から甘味タンパク質の甘味発現においてリジン残基、アルギニン残基の役割が大きいことが明らかになっている。甘味タンパク質のソーマチン、リゾチームについて、化学修飾法、部位特異的変異法を用いてリジン残基、アルギニン残基の甘味発現に対する役割を検討した。その結果、いずれのタンパク質においても、分子表面に広い領域で甘味に関与する部位があり、その中の一部が重要な役割を担っていることが明らかとなった。部位特異的変異法には酵母Pichia pastrisを用いる発現系に導入し、官能試験に耐えうるだけの多量の変異体の発現に成功した。 ●甘味タンパク質とりわけ卵白リゾチームの味刺激は、濃度や各種の分子修飾によって変化し、味質が変わることが明らかになっている。すなわち苦味、渋味を呈する。また、他のタンパク質についても渋味等の昧刺激が認められる。これらについて検討を行った。 ●タンパク質は様々な呈味性の低分子化合物と相互作用を生じ、その味がその食品タンパク質の味として受容され、ひいては食品の味とされる場合が多い。この相互作用をタンパク質化学の手法で解析した。すなわち、渋味物質であるタンニン酸は、口腔内において唾液タンパク質と相互作用をして苦味を呈することが明らかになった。
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Research Products
(3 results)