2003 Fiscal Year Annual Research Report
高耐力木造住宅におけるアンカーボルト接合部のせん断耐力評価
Project/Area Number |
15380115
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平井 卓郎 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20173205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 章夫 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40183040)
辻野 哲司 岩手大学, 教育学部, 教授 (20003965)
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Keywords | アンカーボルト接合 / 耐力壁線 / 複数アンカーボルト / 有効せん断耐力 / 一面せん断試験 / モンテカルロシミュレーション |
Research Abstract |
1 アンカーボルトの位置、加力方向、先孔径がせん断耐力に及ぼす影響の実験的評価 当初の予定通り、在来軸組構法の土台を想定し、以下の点を考慮したアンカーボルト接合部の1面せん断耐力試験を行った。(1)アンカーボルト位置(土台端部と中央部)。(2)加力方向(繊維平行方向と繊維直交方向)。(3)ボルト径(12mm、16mm)。(4)土台の先孔クリアランス(0mm、3mm、6mm)。この試験により、繊維直交方向加力となるアンカーボルトの耐力は、加算しないのが安全であること、また、繊維平行方向加力となる16mmアンカーボルトは、破壊が脆性的でばらつきが大きく、12mmアンカーボルトに比べ安全率が低く、耐力に比べエネルギー容量が小さいことが明らかとなった。 2 モンテカルロ・シミュレーションによる複数アンカーボルトの有効せん断耐力推定 当初は、アンカーボルト接合部のせん断耐力解析を予定していたが、上記の実験データが揃ったことから、これを次年度に回し、次年度予定であった複数アンカーボルトの有効せん断耐力推定を今年度繰り上げ実施した。その結果、12mmアンカーボルトは先孔クリアランスによる耐力低下と複数部材効果による耐力上昇が相殺し、複数アンカーボルト配置による耐力低下の考慮が不要なことが分かった。一方、16mmアンカーボルトは破壊が脆性的でばらつきが大きいため、複数アンカーボルトを同一耐力壁線上に配置した場合、全体としての有効耐力が80-90%程度まで低下することが分かった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.HIRAI, K.NAMURA, K.YANAGA, Y.SASAKI, A.KOIZUMI: "Design Lateral Resistance of Rows of Anchor-Bolt Joints"Proc.World Conference on Timber Engineering 2004. (in press). (2004)