2004 Fiscal Year Annual Research Report
水産有用魚類におけるゲノム情報の高度利用化に関する研究
Project/Area Number |
15380134
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
岡本 信明 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (40114912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 宙 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (00051805)
荒井 克俊 北海道大学, 大学院・水産学部, 教授 (00137902)
中山 一郎 (独)水産総合研究センター, 中央研究所, 主任研究員
坂本 崇 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (40313390)
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Keywords | 遺伝子連鎖地図 / ヒラメ / マイクロサテライト / 物理地図 / 染色体標本 / シンテニー / ランドマーク / 育種 |
Research Abstract |
1.遺伝子連鎖地図:新たにマイクロサテライトマーカーをマッピングし、合計255マーカー座を用いた遺伝子連鎖地図を作製した。雌の遺伝子連鎖地図で208マーカー座、雄の遺伝子連鎖地区で204マーカー座となり詳細化を進めることができた。 2.基本的物理地図作製:複製Rバンド法を用いた結果、全てのヒラメ染色体に明瞭な分染パターンが観察され、各相同染色体対を長さの順序(1〜24番)に分類したヒラメの複製Rバンド分染核型を作製した。核型はすべて端部着糸型染色体から構成され、1番染色体には二次狭窄が認められた。 3.ランドマーク遺伝子(cDNA):ヒラメ下垂体cDNAライブラリーから1133クローンのワンパスシークエンスを行い、NCBIのBlastシステムで検索し、GENETYX-MAC/ATSQでアッセンブルした。その結果、264種類の遺伝子を単離することができた。それらのうち118種類が、トラフグゲノムデータベース及びミドリフグデータベースを用いてミドリフグの染色体上に新たにマップできた。ミドリフグの連鎖群は、21個であることから、昨年度の成果と合わせると、ミドリフグの染色体にマッピングできた遺伝子の総数は342種類となり、1連鎖群あたり平均約16種類のヒラメランドマーク遺伝子が得られたことになる。 4.シンテニーの比較:ヒラメランドマーク遺伝子をミドリフグゲノムデータベース及びトラフグゲノムデータベースでBlast, Blat検索することにより、イントロンの挿入部位を明らかにすることかできたので、ヒラメゲノム上でも多型が期待できる。次年度、それらをマイクロサテライトマーカーによるヒラメ遺伝子連鎖地図上へのマップし、フグやメダカなどのゲノム情報とのシンテニーを解析し、ゲノム解読が完了した魚類とのシンテニーを利用した効果的、効率的な水産有用魚類育種の方法論を確立する。
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