2003 Fiscal Year Annual Research Report
WTO体制下での環境保全型農林業の推進と中山間地域活性化に関する国際比較研究
Project/Area Number |
15380150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加賀爪 優 京都大学, 農学研究科, 教授 (20101248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 宣弘 九州大学, 農学研究院, 助教授 (80304765)
鬼木 俊次 農林水産政策研究所, 評価・食料政策部, 主任研究員 (60289345)
沈 金虎 京都大学, 農学研究科, 講師 (70258664)
仙田 徹志 香川大学, 農学部, 助手 (00325325)
大森 賢一 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (50223962)
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Keywords | 中山間地域 / 環境保全型農業 / 地域振興 / 環境・農業政策 / 持続的な発展 |
Research Abstract |
本研究では、我が国の中山間地域が直面しつつある諸問題に対して、(1)従来型の活性化方策の現状と問題点の検討、(2)地域資源、特にバイオマスの循環型利活用による環境保全型農林業の展開、(3)傾斜地形を利用した風力発電等、クリーン・エネルギーの活用による環境保全の側面から、国内の成功事例と問題事例の比較検討、欧州の先進事例との比較検討を通じて、その問題点と改善策について解明することを目的にしている。 初年度の今年は、関連する文献や既存研究について文献渉猟を行う一方、日本国内班と中国班、欧州班に分けて、それぞれ地域の環境保全型農林業の展開などについて現地調査を行った。具体的には、国内班が国内の中山問地域における水資源、土地資源、環境問題と地域活性化について現地調査を行った。また中国班は北西地域の草原地域を対象に土壌浸食、草原退化などの環境悪化問題の現状、1980年代以降の生産責任制の実施と土地利用制度の現状などについて調査し、環境悪化の制度的な要因を分析し、今後の対策について検討した。さらに欧州班は、EUおよび東欧における有機農業および環境保全型農業、資源循環型農業の調査を行い、日本および欧州の状況と比較検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 加賀爪 優: "オーストラリアの地域間自由貿易協定への取組み状況と食品安全性対策"平成15年度アジア・大洋州地域食糧農業情報調査分析検討事業報告書. 63-96 (2004)
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[Publications] 加賀爪 優: "自由貿易協定を巡るオーストラリアの対応と国際市場への波及効果"大洋州経済. 第11号. 1-36 (2003)
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[Publications] Hrabrin BACHEV, Masaru KAGATSUME: "Governing of Output Utilization in Bulgarian Farms"生物資源経済研究. 第9号(印刷中). (2003)
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[Publications] 鈴木宣弘: "自由貿易協定(FTA)とWTO体性との関係"農業と経済. 第69巻2号. 48-56 (2003)
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[Publications] 鈴木宣弘: "活発化するFTA交渉と日本農業の選択"食糧政策研究. 第116号. 74-136 (2003)
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[Publications] 沈 金虎: "固定支払いは「緑」の政策と言えるのか-米国農業政策の貿易歪曲効果について-"生物資源経済研究. 第9号(印刷中). (2003)