2004 Fiscal Year Annual Research Report
食料安全保障の視点から見た粗放型中山間農地管理技術の経済分析と資源管理制度の設計
Project/Area Number |
15380152
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐藤 豊信 岡山大学, 農学部, 教授 (40144737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横溝 功 岡山大学, 農学部, 教授 (00174863)
千田 雅之 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 中央農業総合研究センター・経営計画部・畜産経営研究室, 室長 (80370493)
駄田井 久 岡山大学, 農学部, 講師 (60346450)
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Keywords | 食料安全保障 / 耕作放棄地対策 / 里地放牧 / 粗放的土地利用・管理 / 中山間地域の粗放型繁殖牛経営 / 耕作放棄要因構造モデル / 放牧牛バンク制度 / 里地放牧 |
Research Abstract |
本研究では,中国中山間地域で深刻な耕作放棄地問題を抱える島根県大田地域および岡山県高梁市有漢町において山間地域における農地管理問題の実態調査をおこなった。また,同様の実態調査を,北海道酪農地帯や熊本県阿蘇地域,愛媛県中山間地域においても実施した。以上の調査結果から,本年度は,下記の4項目について研究を進めた。 1.中国地域において耕作放棄が著しく,かつ農業構造が類似した市町村を対象として抽出し,(1)耕作放棄発生要因の定量的分析を行い,(2)耕作放棄発生要因構造モデルを作成し,(3)システムダイナミックスによるシミュレーションを行い,将来の耕作放棄地発生予測を行った。 2.岡山県高梁市有漢町を対象地域とし,数理計画法による営農モデルを構築し,耕作放棄抑制可能性の検討を行った。その結果,農閑期の余剰労働力の活用,及び年代間の労働補完による効率的な労働資源の再分配が,耕作放棄抑制に有効であることを明らかにした。 3.繁殖和牛の放牧飼養技術を活用して,農家共同による集落レベルの農林地保全方法を策定し,耕作が後退する中山間地域の土地利用技術として放牧利用の有効性を実証するとともに,その適応条件を解明した。放牧普及方策として,放牧牛バンク制度,集落や営農集団に対する放牧の啓発,放牧実践農家間の巡回作業等が有効であることを明らかにした。 4.粗放型中山間農地管理において,完熟堆肥の利用は極めて重要である。愛媛県大洲市にある堆肥センターの調査を中心に,良質堆肥生産のメカニズムを明らかにした。
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Research Products
(6 results)