2004 Fiscal Year Annual Research Report
人工知能および画像処理技術を活用したトータルプロダクションシステムの環境制御
Project/Area Number |
15380173
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
仁科 弘重 愛媛大学, 農学部, 教授 (70134509)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 哲夫 愛媛大学, 農学部, 教授 (50127916)
羽藤 堅治 愛媛大学, 農学部, 助教授 (50274345)
橋本 康 愛媛大学, 名誉教授
|
Keywords | 高糖度トマト / 投影面積 / 熱ストレス / ニューラルネットワーク / 遺伝的アルゴリズム / 画像処理 / 熱画像 / 細線化 |
Research Abstract |
栽培プロセスについては、高糖度トマトの生産を目的とした給液制御の指標として、トマトの葉の投影面積を検討した。すなわち、水ストレスの程度と葉の萎れの度合いが密接に関連することを利用して、真横(水平面)から見たトマトの葉の面積(水ストレスが掛かっていない時の面積を基準にした相対値)を給液制御指標にできることを確認した。さらに、投影面積を見る角度としては、真横からではなく真上からの方が、早期の水ストレスも診断できることを明らかにした。 貯蔵プロセスについては、貯蔵果実の高品質化ための最良の温度操作パターンをシステム科学的に究明した。(1)果実の水損失と呼吸は、熱ストレス(35℃)を12〜24時間与えると、熱ストレスを与えない場合と比べて低下し、熱ストレスによる果実の鮮度維持効果が認められた。(2)ニューラルネットワークの学習による同定法により、複雑な温度操作に対するトマトの水損失速度、呼吸速度、果皮色の動的モデルが構築できた。(3)このモデルのシミュレーションから、果実の水損失速度、呼吸速度、果皮色の値を最小にする温度操作を遺伝的アルゴリズムを用いて求めた。最適値は、収穫後直ちに40℃の熱ストレスを与え、その後急激にもとの温度(低温)に戻すパターンであった。 画像処理については、トマトの収穫ロボットのための画像処理方法について検討した。熱画像と通常の画像を利用し、収穫時期の果実と未成熟の果実を同時に認識するシステムを開発した。このシステムでは、熱画像による表面温度の差を用いて果実と葉を分離し、HSIの色空間フィルターを用いて、成熟果実と未成熟の果実を識別した。同時に、新しく改良した細線化のアルゴリズムを用い、熱画像より果実の中心を求め、中心と輪郭線から果実の半径を求めることができた。
|
Research Products
(5 results)