2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
村上 克介 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助教授 (00254441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
洞口 公俊 ヤンマー株式会社, 顧問研究員
中野 長久 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (20081581)
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (20137243)
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Keywords | 分光放射計 / 余弦則 / 拡散板 / Cheatoceros Gracilis / Cheatoceros Calcitrans / DNA / 光阻害 / 細胞密度 |
Research Abstract |
本年度については主に光環境の分光測定の準備と、対象藻類の判別法の検討、光阻害に関する資料検討を実施した。 1.分光放射計の調整 分光放射計は、瞬間マルチ測光システム大塚電子製MCPD2600Sを導入した。今回本装置の整備と調整については、著者らの経験と過去の研究結果を活用して実施した。その要点は、分光応答度のハロゲンランプを利用した校正装置による調整、波長特性のキセノン光源および水銀光源の輝線スペクトルを利用した調整、拡散板と遮光筒を利用した入射角の余弦特性の補正であった。 2.対象藻類の判別法の検討 微細藻類のChaetoceros calcitransおよびChaetoceros gracilisの培養は、種毎に水温や培地組成、光環境などの条件を調整して行われるが、光学顕微鏡下でこれら2種を判別するのは困難となっている。本研究では、DNAを指標とした種判別技術の開発を目的として、C.calcitransおよびC.gracilisの18S rRNA遺伝子(18S rDNA)の塩基配列の一部を解読し、両者の遺伝的特徴を比較した。 3.C.calcitransへの光阻害に関する調査 人工的にC.calcitransを培養する場合,強光時の光阻害も考慮しなければならない。1L培養における光強度別培養特性に関する資料調査を行った。向阪ら(未発表)によると、3日目までは光強度が強いほど細胞密度は高くなる傾向があったが,7日目ではPPFD300μmol m-2s-1試験区などより,PPFD100μmol m-2s-1試験区の細胞密度の方が高くなり、200mmol m-2s-1以上の光強度では強光阻害があった。このことから,C.calcitransの培養速度や増殖活性の維持を考慮すると50〜100mmol m-2s-1の範囲が実用的と思われる。
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Research Products
(1 results)