2005 Fiscal Year Annual Research Report
分子生物学的手法を用いた細菌の定量とバイオガス発生メカニズムの解明
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15380188
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Research Institution | National Agricultural and Bio-oriented Research Organization |
Principal Investigator |
竹中 昭雄 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 畜産草地研究所・家畜生理栄養部, 室長 (40155031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶川 博 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 畜産草地研究所・家畜生理栄養部, 主任研究官
三森 真琴 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 畜産草地研究所・家畜生理栄養部, 主任研究官
田島 清 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 畜産草地研究所・家畜生理管理部, 主任研究官 (80343953)
長田 隆 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 北海道農業研究センター・畜産草地部, チーム長 (90355090)
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Keywords | メタン / PCR / 半導体センサー / 温室効果ガス / 消化管微生物 |
Research Abstract |
半導体センサーを用いて、反芻動物から発生するメタン、水素ガス濃度を経時的に測定できる装置を新たに開発した(mBA-5000)。本装置はバッテリーでも駆動することができる装置で、メタン及び水素ガスを10秒おきに、メタンを1 1000ppm、水素を1 100ppmの感度で測定することが可能であり、約20時間分のデータを蓄積してシリアルポートを介してコンピューターに取り込むことができる。代謝チャンバーに収容した生後33 35ヶ月齢のホルスタイン種雌ウシ(体重600 700kg)に低水分イタリアンライグラスサイレージ及び配合飼料を主体とした飼料を給与し、本装置をウシの顔面上部約1mに設置し、飼料給与前から給与後約6時間までメタン及び水素ガス濃度を測定した。その結果、飼料給与開始後5 15分後から水素ガスの発生が見られ、飼料給与後約30分で最高値に達した。最高値は20 90ppmと個体によって異なるが最高値に達するまでの時間はほぼ同じである。また、どの個体も飼料給与後約150分で水素濃度は0ppmとなり、次回の飼料給与まで水素ガスを検出しなかった。一方、メタンは飼料給与後約1時間で1000ppm近くまで増加し、その後濃度は減少するが、常に500 700ppmの濃度を保っていた。ルーメン内容液中のメタン菌は、16SrDNAあるいはメチルコエンザイムMレダクターゼαサブユニット(MCR)の塩基配列を用いたプライマーによるPCR法によって検出できるが、実際のルーメン液よりメタン菌を定量するためにはプライマーの設計等についてさらに検討を加える必要があることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)