2003 Fiscal Year Annual Research Report
筋肉蛋白質の蓄積促進に関わるIGF-Iシグナルカスケードの解明
Project/Area Number |
15380194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
喜多 一美 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (20221913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 光 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (20343212)
林 国興 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80041656)
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Keywords | ニワトリ / メチオニン / グリシン / 飼料蛋白質 / 蛋白質分解 / 3メチルヒスチジン / 筋肉 / ニワトリ |
Research Abstract |
本年度では、蛋白質要求量の半分の蛋白質含量をもつ低蛋白質飼料に不足するアミノ酸を添加した飼料を対照群とし、この飼料からMetのみを添加しなかった飼料、Glyのみを添加しなかった飼料、Met及びGlyを共に添加しなかった飼料を作製して単冠白色レグホン種雌若鶏(4週齢)に2週間給与した。その後、筋肉蛋白質分解の指標となる3メチルヒスチジン排泄量を測定した。低蛋白質飼料を給与すると、体重増加量は対象群と比べて有意に低下したが、必須アミノ酸を添加することにより対象群と同じ水準まで回復した。低蛋白質飼料にメチオニンを除いた必須アミノ酸を添加したところ、低蛋白質飼料を給与した群より体重増加量が低くなった。体重増加に関して、飼料中メチオニン含量の低下とグリシン含量の低下の間には交互作用は認められなかった。飼料摂取量は、対象群、低蛋白質飼料群、低蛋白質飼料にグリシンを除いた必須アミノ酸を添加した群の間に有意な差は認められなかった。しかしながら、低蛋白質飼料にメチオニンを除いた必須アミノ酸を添加したところ、低蛋白質飼料を給与した群より飼料摂取量は低くなった。飼料摂取量に関して、飼料中メチオニン含量の低下とグリシン含量の低下の間には交互作用は認められなかった。飼料効率は、対象群と低蛋白質飼料にグリシンを除いた必須アミノ酸を添加した群の間に有意な差は認められなかったが、低蛋白質飼料群で有意に低下した。また、低蛋白質飼料にメチオニンを除いた必須アミノ酸を添加したところ、低蛋白質飼料を給与した群よりさらに飼料効率は低くなった。筋肉蛋白質分解の指標となる3メチルヒスチジン排泄量は、対象群と低蛋白質飼料にグリシンを除いた必須アミノ酸を添加した群が最も多くなった。低蛋白質飼料群の3メチルヒスチジン排泄量は対照群より低くなり、低蛋白質飼料にメチオニンを除いた必須アミノ酸を添加した群ではさらに低くなった。
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