2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380227
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐原 健 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30241368)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安河内 祐二 農業生物資源研究所, ゲノム研究グループ, 主任研究官 (50355723)
|
Keywords | カイコ / BAC / FISH / 突然変異地図 / RAPD地図 / 性染色体 / 染色体同定 / コンティグ |
Research Abstract |
本年度研究実施計画の通り、1)カイコ性染色体の簡易同定法、2)カイコBACライブラリーのRAPD地図への統合、3)その突然変異地図への統合、4)BACクローンを用いたFISH法の開発と染色体個別同定に成功した。 詳細には、ゲノミックプローブによるカイコ染色体同定とヘテロクロマチンによる性染色体の簡便な同定法を開発した。また、雌特異的プライマーから特定されたBAC(W-BAC)と上記の同定法を組み合わせて、鱗翅目昆虫において最初となるBAC-FISH法を開発した。W-BACはW染色体をペイントする新たなツールとして認識された。BACクローンの染色体地図への統合では、1,000個以上のBACクローンをカイコ染色体数(n=28)と同数の全28連関群からなるRAPD地図への統合を果たし、さらなるコンティグの作成を継続中である。また、有効に利用できる突然変異形質マーカーが存在する26の連関群とRAPD地図の統合に成功し、BACを従来の物理地図上に位置付けることが可能となった。BAC-FISH法をさらに改善し、常染色体やZ染色体由来のプローブが特異的シグナルを持ち、バックグラウンドシグナルを低く抑えるために、コンペティターとして10〜20μgの粉砕した雄ゲノムDNAを競合させた。また、BACプルーブ作成方法も改良して、従来の反応時間(1.5時間)を16時間という長時間反応へ変更したことでラベリング効率が著しく上昇した。これらの成果により、本年度中にカイコ染色体の個別同定の基盤が完成した。これまでに、ほぼ全ての染色体同定と一部、特定の遺伝子を持つことが判明しているBACを用いて遺伝子の染色体上での視覚化に成功した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Abe H: "Retrotransposable elements on the W chromosome of the silkworm, Bombyx mori"Cytogenetic and Genome Research. (in press). (2004)
-
[Publications] Sahara K: "Roles of actin networks in peristaltic squeezing of sperm bundles in Bombyx mori"Journal of Morphology. 259・1. 1-6 (2004)
-
[Publications] Sahara K: "W-derived BAC probes as a new tool for identification of the W chromosome and its aberrations in Bombyx mori"Chromosoma. 112・1. 48-55 (2003)
-
[Publications] Matsuyama T: "Function analysis of an immediate early gene, iel, of Bombyx mori nucleopolyhedrovirus in mammalian cells"Journal of Insect Biotechnology and Sericology. 72・2. 87-94 (2003)
-
[Publications] Sahara K: "Moth sex chromatin probed by comparative genomic hybridization(CGH)"Genome. 46・2. 339-342 (2003)
-
[Publications] Sahara K: "Application of artificial insemination technique to separated eupyrene and apyrene sperm in Bombyx mori"Journal of Experimental Zoology. 297A・2. 196-200 (2003)