2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリックス性ペプチドの機能面区化と抗HIV剤への展開
Project/Area Number |
15390037
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大高 章 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20201973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉村 啓和 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (80217182)
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Keywords | HIV-1 / α-helix / 膜融合 / 抗ウイルス剤 / ペプチド |
Research Abstract |
本研究では、HIV-1の外皮糖蛋白質であるgp41由来の区分ペプチドが、HIV-1/Cell融合を阻害する点に着目し、gp41由来ペプチドを基盤とした有効な抗HIV剤の開発を行うことを目的とするものである。以下の諸点について検討を加えた。 基本戦略として、(1)gp41分子には3種類の動的分子メカニズムに関与する配列が存在する、(2)各配列を有するペプチドは基本的にα-helixを形成することによりその機能を発揮する、(3)それぞれのα-helixペプチドは、2つのα-helical surfaceに分類可能である、(4)それぞれのα-helical surfaceの機能改変(機能向上、機能削除など)を施したペプチドは抗HIV活性を示すであろう、との認識の下、次のような研究を行った。 6-helix bundle形成をターゲットとした阻害剤の創製C34分子を基盤分子とし、α-helix形成能、N領域から形成されるα-helical triple strandへの結合能を指標に(X-EE-XX-KK:E=Glu, K=Lys)なるモチーフの5回繰り返しペプチド(SC35EK)がC34を上回る抗HIV活性を示すことを明らかにするとともに、X残基の最適化、モジュール構造の簡略化、ついて検討を加えた。 本年度において特記すべき成果として、低分子化検討がある。従来、C34は例えばそのC端側残基を一部削ると極端に活性が低下し、低分子化は困難と考えられてきた。我々は、C端側領域にhelix誘起サイトがあるものと考え、これがなくなることで活性が低下すると考えた。そこで分子全体にhelix誘起サイトが存在するSC35EKについては低分子化が可能ではないかと仮定した。予想通り、22残基まで残基数を低下させた誘導体においても十分な抗HIV活性を示すことを明らかにした。
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Research Products
(11 results)