2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜ミクロドメインやオルガネラ間における糖輸送体動態の分子細胞形態学的解析
Project/Area Number |
15390053
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高田 邦昭 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20129290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 治夫 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80189464)
青木 武生 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70150919)
松崎 利行 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助手 (30334113)
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Keywords | 細胞膜 / ミクロドメイン / アクアポリン2 / カベオリン / カベオラ / 水チャネル / エンドソーム / エンドサイトシス |
Research Abstract |
糖輸送体分子GLUT4は細胞内貯蔵プールと細胞膜との間を移行して細胞表面における糖輸送活性を調整している。今回はこのGLUT4と類似の挙動をとる水チャネル分子であるアクアポリン2に着目し、細胞膜ミクロドメインとの関連について検討した。材料には、アクアポリン2を発現した上皮細胞であるMDCK-AQP2細胞を用いた。フォルスコリンにより細胞内cAMPを上げると、細胞内にあるアクアポリン2貯蔵小胞は頂部細胞膜に融合(エクソサイトシス)し、アクアポリン2が細胞膜に出現して細胞の水透過性が上昇する。カベオラは細胞膜ミクロドメインの一種である。カベオラの主要蛋白質の一つであるカベオリン1を蛍光抗体法で染色し、共焦点レーザー顕微鏡で観察した。フォルスコリン刺激によりアクアポリン2は頂部細胞膜マーカーのGP135類似のパターンを呈し細胞膜へ移行した。この時カベオリン1とアクアポリン2はよく共局在した。フォルスコリンを洗い流すとアクアポリン2はエンドサイトシスによりEEA1陽性の初期エンドソームと思われる細胞内小胞へと移行した。この時カベオリン1とEEA1、あるいはカベオリン1とアクアポリン2の共局在が認められた。カベオリン1-GFPを発現させてから同様に細胞膜内への回収過程をみても、細胞内小胞でカベオリン1-GFPとアクアポリン2の共局在がみられた。さらに頂部ラフトマーカーのGPI-GFPを発現させた細胞では、フォルスコリン刺激後の洗滌時にEEA1陽性小胞がみられた。以上の結果は、アクアポリン2の細胞内への回収過程においてカベオラを介するエンドサイトシスが関与するのを示唆している。
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Research Products
(7 results)