2003 Fiscal Year Annual Research Report
ファゴサイトーシスとマクロパイノサイトーシスの機械的分子機構とシグナル伝達
Project/Area Number |
15390056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
荒木 伸一 香川大学, 医学部, 助教授 (10202748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜崎 正雄 香川大学, 医学部, 助手 (70098903)
波多江 種宣 香川大学, 医学部, 教授 (40037388)
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Keywords | ファゴサイトーシス / マクロパイノサイトーシス / シグナル伝達 / ホスホイノシチド / 細胞骨格 / 分子機構 / マクロファージ |
Research Abstract |
ファゴサイトーシスおよびマクロパイノサイトーシス過程におけるアクチン細胞骨格の再編成と膜輸送は、多種のアクチン結合蛋白質、ミオシン、EEA1などの機械的分子とホスホイノシチド、Rho family GTPaseなどのシグナル伝達分子により複雑な制御を受けていると考えられる。本研究の目的は、シグナル分子のイメージングおよびシグナル分子の活性状態と相互関係をFRETにより時間空間的解析を行い、ファゴサイトーシスとマクロパイノサイトーシスのシグナル伝達系による制御メカニズムを解明することである。本年度はPIP2,PIP3などのホスホイノシチドと特異的に結合するPLC, BTKのPH domainのYFP融合キメラをマクロファージに発現させ、ファゴサイトーシス過程でのPIP2,PIP3動態を生きた細胞内で蛍光顕微鏡観察した。PIP2は、phagocytic cup形成時の偽足伸展部位に多く見られ、phagosomesとして細胞内に入るとたちまち消失した。一方、PIP3はPIP2より少し遅れてphagocytic cupに現れ、phagosomesになってもしばらくとどまった後、徐々に減少していくことが判った。このことから、PIP2は偽足伸展に必要なアクチン結合蛋白質の制御を、PIP3はその後の膜輸送を制御していることが推測される。 EEA1のマクロパイノサイトーシスへの関与についても免疫細胞化学的に追究した。この分子は、レセプター介在性エンドサイトーシス経路においてearly endosomesどおしの融合に働くことが知られているが、我々はマクロパイノサイトーシス経路においてもmacropinosomesどおしの融合にEEA1が関与していることを明らかにし、論文として報告した(Anat. Rec. 2004)。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hamasaki, M.: "Association of early endosome autoantigen 1 with macropinocytosis in EGF-stimulated A431 cells"Anatomical Record. 278(In press). (2004)
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[Publications] Araki, N.: "Cell Biology : A Laboratory Handbook 3rd Edition"Elsevier (In press). (2004)