2004 Fiscal Year Annual Research Report
内向き整流Kチャネルの電位およびKイオン依存性開閉機構
Project/Area Number |
15390067
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
松田 博子 関西医科大学, 医学部, 教授 (10181736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹藤 恵 関西医科大学, 医学部, 助手 (50298189)
林 美樹夫 関西医科大学, 医学部, 助手 (10368251)
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Keywords | 内向き整流Kチャネル / Kイオン |
Research Abstract |
細胞外Kイオンを除くと、内向き整流Kチャネルを内向きに流れる電流だけでなく、外向き電流も流れなくなる。これは、内向き整流Kチャネルが細胞外Kイオン、あるいはRb、Csイオンにより活性化されるためと考えられている。また、単一チャネルコンダクタンスは細胞内K濃度より細胞外K濃度に強く依存する。細胞外Kイオンがチャネルを活性化するとともに、コンダクタンスを増加させる機序を解明するため、細胞外Kイオンが結合する可能性がある内向き整流Kチャネル(Kir2.1)蛋白のM1とH5、H5とM2の連結部の酸性アミノ酸残基を中性化した。変異体遺伝子(D112N、D114N、E125Q、D152N、E153Q)を培養細胞(COS1細胞、HEK293細胞)に導入し、パッチクランプ法によりチャネル活性の有無を検討した。変異体から発現したチャネルはいずれも機能しており、内向き整流K電流が記録できた。ついで近接する酸性アミノ酸残基を中性化したdouble mutants (D112N/D114N、D152N/E153Q)を作成した。D112N/D114Nにより内向き整流Kチャネルは発現したが、コンダクタンスは野生型(WT)より有意に小さかった。またD152NIE153Qを導入した細胞からは内向き整流K電流を記録できなかった。野生型遺伝子1個と変異体遺伝子3個を直列に連結した遺伝子(WT-(D152N/E153Q3)を導入すると、内向きKチャネル電流が記録できるようになった。単一チャネルコンダクタンスは野生型と大差なかった。D152、E153が細胞外Kイオンの結合とチャネルの活性化に関与していること、1つのサブユニットのこの部位にKが結合すればチャネルが活性化することが示唆された。
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Research Products
(1 results)