2005 Fiscal Year Annual Research Report
記憶B細胞の長期生存と組織内ダイナミクスに関わる分子機構の解明
Project/Area Number |
15390164
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Research Institution | NATIONAL INSTITUTE OF INFECTIOUS DISEASES |
Principal Investigator |
竹森 利忠 国立感染症研究所, 免疫部, 部長 (60114295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 宜聖 国立感染症研究所, 免疫部, 主任研究官 (60311403)
藤猪 英樹 国立感染症研究所, 免疫部, 研究員 (50356250)
橋本 修一 国立感染症研究所, 免疫部, 研究員 (60342896)
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Keywords | 記憶B細胞 / 辺縁帯B細胞 / ケモカイン受容体 / デコイ受容体 / 3940 / 細胞死 / Alternative Splicing |
Research Abstract |
1.記憶B細胞に発現するケモカイン受容体分子 我々はSST法を用いた解析の結果、記憶B細胞がD6ケモカイン受容体を表面に発現することを明らかにした。D6は記憶B細胞以外に辺縁帯B細胞に発現するのみで、他の分化段階のB細胞には発現しない。D6はデコイ受容体としてこれまでに知られているが、我々の解析からのもD6陽性の記憶B細胞はCCケモカインに対する走化性を示さず、本研究でその発現意義を結論することはできなかった。モデル実験でD6を強発現したB細胞株、あるいはMZ B細胞は上清中のリガンドと反応し取り込むことが示唆されたが、この機能が実質的にどのような生理学的意義があるか不明である。 2.記憶B細胞に高発現する新規遺伝子3940はERK6と相同性を有し、B細胞系列において記憶B細胞及び辺縁帯B細胞のみに高発現する。この遺伝子の発現が認められないB細胞株に強発現すると種々のアポトーシス培養条件下での細胞死に抵抗性を賦与される。この機序を明らかにする目的で、ES3940遺伝子のそれぞれの一部のエクソンをloxPで挟んだ変異マウスを作成することを計画した。すなわち、ゲノム構造解析の結果、ES3940遺伝子は他の遺伝子のイントロン中に含まれ、機能的な蛋白はalternative splicingの結果発現されることが明らかとなった。このため、ES3940にのみ存在する塩基配列を欠損できるようなターゲンティングベクターを作製した。/618字
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Research Products
(2 results)