2003 Fiscal Year Annual Research Report
強い肺炎症惹起粒子インジウム曝露作業者の早期呼吸器影響
Project/Area Number |
15390191
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大前 和幸 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (60118924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
衛藤 憲人 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60365228)
佐野 有理 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20338023)
武林 亨 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30265780)
平田 美由紀 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (30156674)
田中 昭代 九州大学, 大学院・医学研究院, 専任講師 (10136484)
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Keywords | インジウム / 呼吸器影響 / 時間断面研究 / 肺線維化 / 肺気腫化 / 高分解能CT撮影(HRCT) / KL-6 / 努力性肺活量 |
Research Abstract |
平成15年度は、酸化インジウム・酸化錫焼結セラミクスターゲット(ITO)製造3工場、および、インジウムリサイクル1工場(九州地区2工場、中国地区1工場、関東地区1工場)で、被検者すべてに対してこの時間断面疫学調査意義・内容等を説明し、同意書を得て、曝露群・対照群合わせて約270名の健康影響調査を実施した。事前説明、同意書の獲得、健康調査で約14日間を費やし、延べ調査者数は約80名であった。なお、3月末には東北地方の1工場の協力を得るべく、交渉の予定である。 健康影響調査項目は、呼吸器自覚症状・既往歴・インジウム曝露歴・喫煙歴・生活歴等に関する問診、努力性肺活量測定、胸部高分解能CT撮影(HRCT)、血清生化学(KL-6、SP-A、SP-B等)、血液検査、一般尿検査であった。インジウム曝露指標として、全血中・血清中・尿中インジウム濃度をICP-MSで測定している。曝露が高いと推定される一工場については、作業環境測定法に則った作業環境測定、および、個人曝露濃度測定を実施した。 3月10日現在、HRCTや曝露歴など未了の検査項目が存在し、曝露指標であるインジウム濃度の測定が終了していないため、現存するデータのクリーニングを実施している。 個別事案としては、KL-6が高値を示し、インジウム曝露形態を考慮すると早期に対応を取る必要があるかもしれない事例数名については、早急にHRCTを読影した結果、肺線維化の所見が認められており、インジウム濃度との関連を明らかにするために、測定を急いでいる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Miyaki K, Hosoda K, Hirata M, Tanaka A, Nishiwaki Y, Takebayashi T, Inoue N, Omae K.: "Biological monitoring of indium using graphite furnace atomic absorption spectrophotometry in workers exposed to particles of indium compounds."Journal of Occupational Health. 45. 228-230 (2003)