2003 Fiscal Year Annual Research Report
腸管粘膜免疫制御と上皮再生の特殊機構解明を基盤とした慢性大腸疾患新規治療法の開発
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15390229
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 博通 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (20051667)
東 みゆき 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90255654)
中村 哲也 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70265809)
半田 宏 東京工業大学, 大学院・生命理工学フロンティア創造共同研究センター, 教授 (80107432)
清野 宏 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10271032)
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Keywords | IL-7 / Il-7レセプター / 腸管免疫 / 再生医療 / 腸管上皮細胞 / 骨髄細胞 / 慢性大腸炎 / 食物アレルギー |
Research Abstract |
本研究は我々の研究組織が独自に見いだした腸管粘膜局所におけるIL-7/IL-7レセプターを介した免疫調節機構の考え方を導入し、未だ解明されていない腸粘膜上皮細胞の由来、粘膜局所リンパ球の増殖・分化機構、上皮細胞と粘膜リンパ球の相互作用等、生体防御機構としてのヒト腸管粘膜免疫を明らかとし、その結果腸管免疫機構の特殊性を利用した新規治療法の開発まで視野に入れた萌芽的研究である。過去の研究とは全く出発点を変え、腸管免疫機構の破綻により発症すると考えられる慢性大腸炎、骨髄移植後移植片対宿主反応等における病態解明及び免疫異常の追究を行い、逆に正常の腸管免疫組織の発生・分化、免疫制御機構を追究する新しい試みを行なった。本年度の研究では、1)男性ドナーより骨髄移植を受けた女性レシピエントの腸管上皮生検組織を用いて、Y性染色体がレシピエントの腸管上皮細胞に検出されることを示し、ヒト骨髄由来細胞が腸管上皮細胞に分化することおよび分化が内分泌系上皮細胞に偏向し、progenitor細胞を介していること明らかとした(Gastroenterology投稿中)、2)IL-7レセプター高発現粘膜内T細胞に対し、IL-7が単独での細胞増殖・生存をもたらし、更にIL-7投与により腸炎モデルが増悪し、抗IL-7受容体抗体で抑制されることを示し、IL-7/IL-7受容体シグナル調節の慢性大腸炎に対する治療効果を明らかとした(J Immunol投稿中)、という大きな研究の進展があった。IL-7/IL-7レセプターに関する独自の視点を集合させる次年度以降の研究により、腸管粘膜免疫制御機構の特殊性を利用した新しい慢性大腸炎・食物アレルギーに対する抑制戦略、再生医療が実用化されると考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Totsuka T, Watanabe M, et al.: "Ameliorating effect of anti-inducible co-stimulator monoclonal antibody in a murine model of chronic colitis."Gastroenterology. 124. 410-421 (2003)
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[Publications] Ezaki T, Watanabe M, et al.: "A specific genetic alteration on chromosome 6 in ulcerative colitis-associated colorectal cancers."Cancer Res. 63. 3747-3749 (2003)
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[Publications] Uraushihara K, Watanabe M, et al.: "Regulation of murine inflammatory bowel disease by CD25+ and CD25-CD4+ glucocorticoid-induced TNF receptor family-related gene+ regulatory T cells."J Immunol. 171. 708-716 (2003)
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[Publications] Yanazaki M, Watanabe M, et al.: "Mucosal T cells expressing high levels of IL-7 receptor are potential targets for treatment of chronic colitis."J Immunol. 171. 1556-1563 (2003)
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[Publications] Kanai T, Watanabe M, et al.: "Blockade of B7-H1 suppresses the development of chronic intestinal inflammation."J Immunol. 171. 4156-4163 (2003)
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[Publications] Okamoto R, Watanabe M.: "Prospects for regeneration of gastrointestinal epithelia using bone-marrow cells."Trends Mol Med. 9. 286-290 (2003)