2004 Fiscal Year Annual Research Report
アディポネクチンを用いた炎症性腸疾患の治療法の開発
Project/Area Number |
15390233
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清原 達也 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50322178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船橋 徹 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60243234)
筒井 秀作 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10359846)
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Keywords | アディポネクチン / アディポネクチン欠損マウス / DSS腸炎 / IL-10欠損マウス / アディポネクチン過剰発現 |
Research Abstract |
1)アディポネクチン/IL-10二重欠損マウスの作成(筒井) IL-10欠損マウスにおける内因性アディポネクチンの腸炎抑制効果を検証するために、昨年度作成したアディポネクチンのホモ欠損、IL-10のヘテロ欠損のマウスからアディポネクチン/IL-10二重欠損マウス個体を作成し検討を行ったが、IL-10単独欠損マウスとの比較において、腸炎や大腸癌の自然発症の程度に有意な差は認められなかった。 2)アディポネクチン欠損マウスにおける腸炎の検討(船橋) 昨年度の検討でアディポネクチン欠損マウスのDSS投与による腸炎発症の感受性に異常はなかったが、今年度はDSSの投与量を減じて検討したところ、正常マウスでは発症しないDSS投与量でもアディポネクチン欠損マウスでは腸炎を発症することを見出した。アディポネクチン/IL-10二重欠損マウス個体の結果と総合して、比較的軽微な有害刺激による腸炎発症の抑制においてアディポネクチンが関与していると考えられた。 3)アディポネクチン過剰発現による腸炎治療効果の研究(筒井、清原) 上記のDSS腸炎モデルにアディポネクチン遺伝子を組み込んだアデノウィルスを投与してアディポネクチンを過剰発現させ、その治療的効果を検討した結果、アディポネクチンの過剰発現はDSS腸炎の発症を抑制した。アディポネクチンが腸炎の治療薬、あるいは発症予防薬としての可能性を有していることが示された。
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Research Products
(4 results)