2005 Fiscal Year Annual Research Report
胆、膵疾患に関わる遺伝子の発現調節、遺伝子多型の関与、発症のメカニスム
Project/Area Number |
15390237
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Foundation of Research on Aging and Promotion of Human Welfare |
Principal Investigator |
宮坂 京子 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 研究副部長 (90166140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 稔 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 助手 (70133634)
瀧口 総一 九州がんセンター臨床研究部, 研究員 (00280793)
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Keywords | SHIP2 / ALDH2 / 遺伝子多型 / 膵臓がん / アルコール |
Research Abstract |
CCK-AR(-/-)マウスは、雄雌ともに12、24ヶ月齢の(+/+)にくらべて胆石形成頻度が増加していた。6ヶ月齢ではいずれも胆石は形成されない。12ヶ月齢では性差がみられなかった。24ヶ月齢では、雌マウスの方が5匹中4匹に胆石が形成され、雄マウスの30%より高かったが、数が少ないため、有意差にはいたらなかった。飼料をかえると、雄マウスの方が雌マウスより高脂血症が容易に発現した。 ヒトでは、アドレナリンβ3遺伝子多型はBMIが高かったが、胆石合併数が5例しかなく、今後症例の追加が必要である。対象とした高齢患者は、若壮年に比較して、飲酒、喫煙頻度が低く、10%前後であった。 膵臓癌では、飲酒はリスクファクターとはならないことを確認した。また、症例を増やして検討したところ、男女ともに喫煙が膵臓がんの有意のリスクファクターであることが確認できた。ALDH2遺伝子多型の関与は男性では「有り」であったが、女性ではむしろ野生型に喫煙習慣があり、男女差がみとめられた。 SH2-Containing Inositol 5-Phosphatase 2(SHIP2)は、脂肪細胞や骨格筋細胞において、内在する5-Phophatase活性によりPtdIns(3,4,5)P3を代謝することで、インスリンによる糖の取り込みとグリコーゲン合成にいたるシグナルの伝達を抑制する。プロモーター領域について、ヒトに遺伝子多型が存在するかどうかを検討したところ、現在までに、2ケ所の塩基変異(-157G to T,+121C to T)が検出でき、この変異があると転写活性が低下していた。また、この変異は軽症糖尿病(耐糖能異常)と有意に関連していた。インスリン抵抗性モデルとしてトランスジェニックマウスを作製した。
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Research Products
(19 results)