2005 Fiscal Year Annual Research Report
メサンギウム細胞合胞体の機能解析から糸球体硬化進展機構解明への展開
Project/Area Number |
15390266
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
追手 巍 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60018744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 哲夫 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (00210146)
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Keywords | 腎糸球体 / メサンギウム細胞 / 合胞体 / ギャップ結合 / 糸球体硬化 / 実験動物モデル / 微小循環動態解析 / 機能制御破綻 |
Research Abstract |
1.進行性腎糸球体硬化症をキメララット(EGFP(-)ratにEGFP(+)ratの骨髄細胞を移植)に惹起した。その結果、糸球体内皮細胞も骨髄由来血管内皮前駆細胞により修復されていた(Ikarashi K et al. Kidney Int 2005)。 2.抗メサンギウム細胞抗体投与後の糸球体毛細血管再生過程を3次元的に検討した。メサンギウム融解後、残存している微小血管瘤周辺の血管から血管再生する像が主に観察された(武田 哲ら、新潟医学会雑誌 2005)。 3.1で記すキメララットに惹起する進行性腎糸球体硬化症は病日11週では腎不全状態となり、12週時には約80%が死亡する。病日1週目に骨髄細胞を治療目的で投与すると著明な延命効果を示す。骨髄細胞治療を受けたラットの腎糸球体では有意の血管再生が認められ、骨髄由来血管内皮前駆細胞数の増加を認めた(Li B, et al. Kidney Int 2006)。 4.進行性腎糸球体硬化症をMunich Wistar Ratに惹起する実験モデルで進行性糸球体硬化症に至る以前に糸球体内血流動態異常(乱流)が認められ、血管のshear stressが糸球体硬化病変形成に関与する可能性が示唆された(Kawamura K et al. Kidney Int 2006, in press)。 5.メサンギウム細胞合胞体機能を司るconnexin 43の発現・機能調節に一酸化窒素が関与していること(Yao J, et al. J Am Soc Nephrolo 2005)、PDG-FBBとcAMP活性化因子の協調作用がconnexin 43の機能発現に認められた(Yao J, et al. Am J Physiol : Renal Physiology 2006, in press)。
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Research Products
(7 results)