2003 Fiscal Year Annual Research Report
表皮組織の部位特異的な再プログラム化を誘導する因子の同定と生体内での機能解析
Project/Area Number |
15390342
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 健造 京都大学, 医学研究科, 講師 (80291425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金指 秀一 ソニー, ライフサイエンス事業開発部, シニアマネージャー
鈴木 義久 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30243025)
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Keywords | 表皮角化細胞 / 線維芽細胞 / 再プログラム化 / サブトラクション / マイクロアレー / 掌蹠皮膚 / 粘膜口唇部 / 体幹部皮膚 |
Research Abstract |
表皮組織の転分化を誘導する因子を同定するため、掌蹠・体幹・陰嚢・口腔粘膜などそれぞれ由来の異なるヒトの初代培養線維芽細胞を、その形態や性状を保持したまま継代培養しmRNAを精製した。次にサブトラクション法を用いて、それぞれ足蹠と体幹部由来のmRNAに特異的に発現する興味深いcDNAクローンを数種類ずつ単離した。ノザン法を用いて再確認したところ、体幹の皮膚と比較して掌蹠の線維芽細胞は、フィブロネクチンの発現が著しく乏しく、またいくつかの糖蛋白やムコ多糖類の発現が、掌蹠と体幹部とでは全く異なっていることを発見した。さらにこれら細胞外基質の発現の違いに呼応して受容体であるインテグリン同位体の発現パターンも異なることを明らかにした。フィブロネクチンは神経提(neural crest)由来の細胞のガイダンスとしても重要な細胞外基質であることが知られている。上記の結果は、発生の過程でフィブロネクチンに誘導・維持されるメラニン細胞が掌蹠には到達できずいろいろな人種を通して掌蹠の皮膚が白い理由の説明や、手足口病の原因ウイルスがインテグリンを受容体として感染をきたすことから、手足口病の特徴的な皮疹の分布が生じることの説明となると考えた。 さらに、この各部位特異的なmRNAを、日立ソフト社のヒト3万種のcDNAマイクロアレーに用い掌蹠や口腔粘膜・体幹の線維芽細胞に特異的の発現し、その配列上にシグナルペプチドを有する蛋白質をデーターベース上より選択している。 このような新規遺伝子を来年度以降、細胞にトランスフェクションし発現させることで角化細胞の表現形がどのように変化するのかをスクリーニングしたい。
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Research Products
(1 results)