2003 Fiscal Year Annual Research Report
複雑系放射線治療効果シミュレーションシステムの開発
Project/Area Number |
15390353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白土 博樹 北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (20187537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
但野 茂 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50175444)
大内 東 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50002308)
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Keywords | 放射線治療 / 腫瘍動態 / 画像誘導放射線治療 / 複雑系 |
Research Abstract |
1.研究代表者(白土)と研究分担者(大内)により、2次元オートマトンモデルによる腫瘍の増殖のコンピューターシミュレーションを行った。腫瘍細胞間の相互作用のモデルにンパ球と腫瘍細胞との免疫反応を取り入れることで、腫瘍が放射線治療後に縮小していくことを複雑系生体反応モデル化できることが示唆された。 2.研究代表者(白土)により、腫瘍の縮小を測定するために、組織内マーカーが前立腺癌と子宮頸部癌で有用であることが臨床データで示された。肺腫瘍の解析には、呼吸性移動を加味して体積の変化を調べる必要があり、そのためには複雑系あるいはニューラルネットによる呼吸移動の予測が有効であることが示された。 3.研究代表者(白土)と研究分担者(但野)により、医療用CTにて撮影した腫瘍モデルが縮小していく様子を、有限要素法を用いた3次元解析装置により解析した。腫瘍モデルは、内部を水500ccを満たし、これを100ccづつ減量して100ccになるまでのCT検査を行った。このモデルの形状はその間、不規則に変化したが、コンピューターは、これから予測関数にて腫瘍消失の確率を割り出せた。これにより、腫瘍に放射線が照射された後に、3次元的に縮小していく様子を加味した複雑系治療効果シミュレーションに道が開けた。 4.複雑系治療効果シミュレーションのために体内腫瘍細胞の動体、形状変化を画像的に捉える方法として、微量放射線元素位置検出を可能とするFDG-PETを用いた方法の追加研究を始めた。PETによる腫瘍範囲の同定は、腫瘍サイズよりも腫瘍の活性を反映しており、腫瘍の放射線に対する反応をより適格に示す可能性があるため、将来性が高い。CT、MRI画像とPETとの重ね合わせを自動的に可能とするソフトを他研究で開発し、これを当該研究にも役立たせることを予定している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sharp GC, Jiang SB, Shimizu S, Shirato H.: "Prediction of respiratory tumour motion for real-time image-guided radiotherapy"Phys Med Biol.. 49・2. 425-440 (2004)
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[Publications] Shirato H, Seppenwoolde Y, Kitamura K, Onimura R, Shimizu S.: "Intrafractional tumor motion : Lung and liver"Semin Radiat Oncol.. 14・1. 10-18 (2004)
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[Publications] Aoyama H, Kamada K, Shirato H, et al.: "Integration of functional brain information into stereotactic irradiation treatment planning using magnetoencephalography and magnetic resonance axonography"Int J Radiat Oncol Biol Phys. 58・4. 1177-1183 (2004)
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[Publications] Zhang XQ, Shirato H, Aoyama H, et al.: "Clinical significance of 3D reconstruction of arteriovenous malformation using digital subtraction angiography and its modification with CT information in stereotactic radiosurgery"Int J Radiat Oncol Biol Phys.. 57・5. 1392-1399 (2003)
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[Publications] Gao M, Shirato H, Miyasaka K, Koyama T.: "Effect of irradiation on enzymes of the capillary bed in rat ventricles"Adv Exp Med Biol.. 530. 527-533 (2003)
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[Publications] Aoyama H, Kamada K, Shirato H, et al.: "Visualization of the corticospinal tract pathway using magnetic resonance axonography and magnetoencephalography for stereotactic irradiation planning of arteriovenous malformations"Radiother Oncol.. 68・1. 27-32 (2003)