2004 Fiscal Year Annual Research Report
生体部分の膵臓を用いた膵島移植による重症I型糖尿病の治療の確立
Project/Area Number |
15390376
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松本 慎一 京都大学, 医学研究科, 助手 (70359834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 紘一 京都大学, 医学研究科, 教授 (20115877)
藤本 康弘 名古屋大学, 医学部, 助手 (80335281)
山田 祐一郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60283610)
清野 裕 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (40030986)
前川 平 京都大学, 医学研究科, 教授 (80229286)
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Keywords | 生体膵島移埴 / 生体ドナー / 膵島分離技術 / 心臓死ドナー / GMP施設 / 1型糖尿病 |
Research Abstract |
膵島分離GMP施設の構築 2002年10月に京大病院にGMP準拠の細胞処理施設が完成した。膵島分離のシミュレーションを重ね、2003年10月に臨床膵島移植の書類関係を完成させた。その結果2003年10月に心臓死ドナーおよび生体ドナー膵島移植の実施が、京都大学医の倫理委員会にて承認された。 膵島分離技術型確立 心臓死ドナーブタを用いて膵島分離の技術改良の研究を重ねた。その結果、心臓死ドナーからでも移植可能な膵島分離方法を確立して特許申請を行った。 心臓死ドナー膵島移植の開始 新しい膵島分離技術をヒト膵に応用した。この結果、2004年4月7日に日本で初めてとなる臨床膵島移植を開始した。以後心臓死ドナー膵島移植を6名に合計11回行い、移植患者全員からインスリン分泌開始と血糖値の安定化が得られた。インスリン離脱者も2名あり、さらに追加移植でインスリン離脱症例が増えると考えられる。現在まで14回の膵島分離を行いこの内12回分が移植に用いられており、移植率が86%という好成績である。最新のマイアミ大学のデータが、脳死ドナーを用いても移植率は43%であることからわかるように、我々の膵島分離技術は世界で最も優れていると考えられる。 世界初の生体膵島移植成功 平成17年1月19日世界で初めて生体膵島移植を成功させ、今回の申請の最大の目標が達成できた。最大のハードルである確実な膵島分離技術はすでに確立している。この世界初の成功は、日本はもちろん世界のメディアに広く報道された。膵島移植を受けた患者はすでにインスリン注射から離脱しており、また提供者の血糖値も移植前と変わりない。成功例の論文は、ただちにThe Lancetに掲載が決定された。 世界初の生体膵島移植成功という快挙が2年の研究期間で達成できたことから、我々のグループは膵島移植の世界のリーダーという位置づけがなされ、さらなる発展が期待できる。
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Research Products
(26 results)