2004 Fiscal Year Annual Research Report
可逆的に増殖誘導可能なヒト骨髄間葉系幹細胞株を用いた再生医療の発展
Project/Area Number |
15390378
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田中 紀章 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10127566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉林 譲 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 助教授 (90033373)
小林 直哉 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10325102)
持立 克身 (独)国立環境研究所, 環境健康研究領域, 主任研究員 (20132863)
中路 修平 クラレメディカル株式会社, 新規事業開発部, 担当部長
小原 道法 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (10250218)
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Keywords | 骨髄間葉系幹細胞 / 骨細胞 / 脂肪細胞 / レンチウイルスベクター |
Research Abstract |
1.我々は多分化能を有するヒト体組織幹細胞である骨髄間葉系幹細胞に注目し、ヒトテロメラーゼ遺伝子(hTERT、一対のloxP配列に挟まれているためCre/loxP反応にて除去できる)を導入する,ことで多分化能を有する不死化株YKNT-12の樹立に成功した。当該細胞は無限に増殖が可能である。一方、正常ヒト骨髄間葉系幹細胞は継代にてPDL30前後で老化する(有限寿命である)。YKNT-12細胞はin vitroにてプレップキット骨芽細胞分化用培地を用い、21日間培養したところ骨細胞へと分化した。また、プレップキット脂肪細胞分化用培地を用い、21日間培養したところ脂肪細胞へと分化した。 2.レンチウイルスベクターを用いた幹細胞への遺伝子導入を検討し、多分可能を保持した良好な遺伝子導入が可能であった。幹細胞を目的の組織細胞へと分化誘導するにあたり、遺伝子操作は重要なトールとなるため、その目的にレンチウイルスベクターが有用であることが示唆された有用な所見である。 3.肝切除と放射線照射にて宿主の肝臓を操作することで、移植した幹細胞の生着効果の増強を認めた。当該所見は、肝疾患を標的とした幹細胞治療の発展に有用な知見である。
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Research Products
(3 results)