2004 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞バンキングの試みとDecoy receptor 3遺伝子導入による肝細胞移植
Project/Area Number |
15390381
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
兼松 隆之 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40128004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒲原 行雄 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50325643)
川下 雄丈 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20372774)
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Keywords | 肝細胞バンク / 遺伝子導入 / 凍結保存 |
Research Abstract |
前年度の研究で肝細胞を肝切除症例から分離が可能なことが確認された。今年度は、正常肝(転移性肝癌)3例を加え障害肝2例と正常肝5例で検討を行なった(全例同意取得済)。また、凍結保存した肝細胞を解凍しその正常について検索した。また、Decoy receptor 3を導入するベクターの導入効率についても検討した。 実験方法と結果 肝細胞分離・保存 方法)摘出肝をUniversity of Wisconsin(UW)液に浸漬保存し、一定時間後EDTA/collagenase法にて肝細胞分離を行ない、生存率、増殖率を搬送時間を含む保存時間で検討する。培養液には全てEGFを添加して増殖刺激を与えた。 凍結後6ヶ月を経た肝細胞を解凍し、生存率と接着率につて検討した。 結果)障害肝では虚血時間の延長とともに分離生細胞は減少した。量的には正常肝の1/5程度であった。一方、UW液保存肝組織は切除後4時間までは分離生細胞数の減少は殆どみられなかった。 分離直前の復温が分離細胞量の増加には重要でありEDTA灌流前に37℃乳酸加リンゲル液でUW液のWashoutと組織復温を図ることで改善した。 凍結肝細胞は解凍後は生存していても接着する細胞が10%程度であり冷害による膜障害が示唆された。 遺伝子導入 方法)新規開発された非ウイルス性HVJ-envelope vectorにCMV-luciferaseを組み込みHepG2、Huh7細胞にて導入効率を検討した。 結果)HVJ-envelope vectorは細胞毒生が少なく、比較的良好な導入効率を示した。細胞増殖の高い方によく取り込まれる特徴を示した。
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Research Products
(4 results)